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2023 Fiscal Year Research-status Report

リンゴ腐らん病発病部の可視化技術を用いた診断方法の開発

Research Project

Project/Area Number 23K05471
Research InstitutionHokkaido Information University

Principal Investigator

栗原 純一  北海道情報大学, 経営情報学部, 准教授 (00578479)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 若狭 幸  弘前大学, 地域戦略研究所, 准教授 (40442496)
林田 大志  弘前大学, 農学生命科学部, 助教 (90802017)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords果樹 / 病害診断 / リモートセンシング / 画像計測
Outline of Annual Research Achievements

リンゴ樹の枝幹部に発生するリンゴ腐らん病の診断は、持続可能なリンゴ生産において最も重要である。本研究では、リンゴ腐らん病発病部の可視化技術による診断方法を確立するために、腐らん病に罹患したリンゴ樹のハイパースペクトルデータの収集と分析を通じて、有効な波長の選択とロバストなアルゴリズムの開発を行うとともに、低コストかつ実用的な可視化装置を開発する。
初年度は弘前大学農学生命科学部附属生物共生教育研究センター・藤崎農場において、リンゴ腐らん病発病部のハイパースペクトル撮像を実施した。さらに、伐採した枝を北海道情報大学において太陽高度や雲の有無などの多様な撮影条件でデータを収集した。これらのデータを本研究の検出手法によって分析したところ、リンゴ樹の品種や枝の太さによらず発病部を検出できることを確認できたが、特定の条件下では正確な検出が困難になることが判明した。
一方、低コストかつ実用的な可視化装置の開発を目指して、有効波長のみを計測するマルチスペクトルカメラを試作した。このマルチスペクトルカメラに診断アルゴリズムを搭載して実験を行うとともに、前述の特定の条件下における誤検出の問題を解決する工夫をどのように実装するかを検討中である。
新たな課題として、樹皮表面が雨水や薬剤で覆われている場合に検出精度にどのような影響があるかについても今後研究を進めていきたいと考えている。また、本研究を進めるうちに、本研究の手法がリンゴ樹の他の病虫害や、他の果樹の病虫害の診断にも有効である可能性が出てきたため、それについても本研究と並行して検討を行う予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の研究計画に沿って予定通りの研究が実施できており、特に大きな遅れなどは発生していない。一方で、新たな課題もいくつか見つかったが、いずれも解決は可能であると考えており、次年度以降の研究において対策を検討しながら、よりロバストな診断手法の開発につなげていく予定である。
本研究計画にはなかった、リンゴ樹の他の病虫害や他の果樹の病虫害に対する本研究の診断手法の適用については、本研究の進捗に影響のない範囲で並行して進めていきたいと考えている。

Strategy for Future Research Activity

当初の予定通り、リンゴ腐らん病発病部のハイパースペクトルデータの収集を続け、有効な波長の選択とロバストな診断アルゴリズムの開発を行っていく。低コストかつ実用的な可視化装置の開発については、初年度に試作した、有効波長のみを計測するマルチスペクトルカメラの開発を続ける。研究成果の発表については、最初にマルチスペクトルカメラの開発に関する論文をまとめ、次にそのカメラを用いたリンゴ腐らん病の診断方法に関する論文を発表する計画である。

Causes of Carryover

好天に恵まれた関係で屋外の調査を順調に進めることができた結果、当初の予定よりも少ない調査日数および出張回数で調査が終了したため、旅費を大幅に節約することができた。一方、円安の影響でカメラ用イメージセンサなどの輸入品の価格が高騰しており、物品費については予定を大きく上回っている。次年度使用額は翌年度分として請求した助成金と合わせ、さらに価格上昇が続いている物品の購入に充てる計画である。

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Published: 2024-12-25  

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