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2023 Fiscal Year Research-status Report

核膜複合体によるmRNA局在制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 23K05680
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

岩崎 未央  京都大学, iPS細胞研究所, 講師 (10722811)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高橋 和利  京都大学, iPS細胞研究所, 准教授 (80432326)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords核膜複合体 / リン酸化 / mRNA輸送
Outline of Annual Research Achievements

申請者はヒト多能性幹細胞(iPSC/ESC)と分化した三胚葉の細胞群でmRNA発現量とタンパク質発現量の比較を網羅的に行い、その量が相関しない遺伝子群がiPSC/ESCで多く存在すること、その制御機構としてmRNAの細胞内局在が関与していることを示した。しかし、mRNAの細胞内局在を支配する機構は不明である。そこで本研究では、mRNAが核内から核外へ通過する地点である核膜孔複合体に着目しその役割解明を目指す。
最近、我々は核膜孔複合体のリン酸化がiPSC/ESCにおいて分化細胞と比較して顕著に亢進していることを見出した。本研究では、このリン酸化がmRNAの核外への排出に寄与しているか、その局在がタンパク量に寄与するかどうかを、疑似リン酸化部位変異解析とRNAおよびタンパク質の網羅的解析手法を組み合わせることで検証する。本研究によって、核膜孔複合体のリン酸化状態がタンパク質翻訳量の制御に関わっていることが証明できれば、各細胞種類における細胞内タンパク質の量を制御する新たな機構の解明が期待できる。多能性幹細胞で転写後制御を受けている遺伝子群には希少疾患に関連する遺伝子が多く、本研究によるタンパク質の発現量制御機構解明によって正常な人体発生の原理や疾患の発症原因の解明に貢献すると確信している。
本年度は、疑似リン酸化部位変異解析の手法開発を行い、mRNAによる強制発現系を用いることで効率的に疑似リン酸化部位変異解析を行えることが分かった。今後は、この手法を用いて細胞状態の変化を解析する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度は、疑似リン酸化部位変異解析の手法開発を行った。当初は、プラスミドベクターによる強制発現系を考えていたが、遺伝子数が多く変異部位も多いことから、遺伝子変異解析が滞った。しかし、mRNAによる強制発現系を用いることで効率的に疑似リン酸化部位変異解析を行えることが分かり、今後はこの手法を用いた解析を行う予定である。

Strategy for Future Research Activity

mRNAによる強制発現系を用いることで効率的に疑似リン酸化部位変異解析を行えることが分かった。この手法を用いて、核膜孔複合体のリン酸化状態が特定のmRNAの輸送に関わるかどうかについて、通常はタンパク質発現量が抑制される細胞で翻訳量が増加するかを検証したいと考えている。

Causes of Carryover

実験計画が少し遅れており、細胞への大規模な強制発現系の実施を延期したため、次年度に経費を移動した。次年度以降は、計画に沿って研究を遂行する予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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