2023 Fiscal Year Research-status Report
Electrophysiological characterization and 3D-structure determination of land plant-specific calcium-permeable mechanosensitive channels
Project/Area Number |
23K05711
|
Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
飯田 秀利 東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (70124435)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Keywords | 機械受容チャネル / 立体構造 / 電気生理学的性質 / Cryo電顕 |
Outline of Annual Research Achievements |
接触、重力、浸透圧などの機械刺激は植物の発生と成長の制御に重要である。これらの機械刺激を受容して細胞内にイオンシグナルを発生させるのが機械受容チャネル(MSチャネル)である。近年動物のMSチャネルの構造と電気生理学的性質が解明され、2021年のノーベル生理学医学賞の対象にもなった。
一方、機械刺激が植物の発生・成長と環境応答に重要であることは、1880年代にチャールズ・ダーウィンによって示されていたが、その後の分子レベルでの解析は大きく遅れた。
そこで、本研究計画では「陸上植物に固有のカルシウム透過性機械受容チャネルの電気生理学的性質と立体構造」をメインテーマとする。このテーマに即した研究を行う目的で、シロイヌナズナのカルシウム透過性MSチャネルのタンパク質であるMCA1とMCA2の精製を試みている。具体的には、MCAタンパク質のin vitro合成用のプラスミドを作った。この時、ベクターはセルフリーサイエンス社のpEU-E01-MCSを使い、C末端を削ったMCA2タンパク質であるMCA2(1-173)の両端に、精製の際に用いるHisタグと5つのFLAGタグを付けタグを付けた。こうして作製したのが、pEU-E01-6HMCA2(1-173)FLおよびpEU-E01-FLMCA2(1-173)6Hである。現在、これを使ってタンパク質をin vitro合成と精製の条件を検討しているところである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
In vitroでのMCA1とMCA2タンパク質の合成精製が難航している。少量の生産ならば問題ないのだが、Cryo電子顕微鏡解析に供するほどの大量のタンパク質の調製が難しい。
|
Strategy for Future Research Activity |
上記の困難を克服するために、in vitro合成ではなく、昆虫細胞などを使ったin vivo 合成法も検討している。
|