2023 Fiscal Year Research-status Report
Molecular mechanism for the regulation of neuroblast chain migration by the cell adhesion molecule.
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23K05770
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
久保山 和哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (20619671)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ニューロン移動 / 細胞間相互作用 / 細胞接着分子 / コンディショナル・ノックアウトマウス / 生後脳におけるニューロン新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、脳内の神経幹細胞ニッチである脳室下帯(V-SVZ)で新たに生まれた未熟なニューロンが鎖状に連なって行う高速移動(鎖状移動)時におけるニューロン間の相互作用メカニズムの解明である。代表者が着目するSidekick-2(Sdk2)は、その細胞外領域どうしがホモフィリック・トランス結合することで細胞間の接着の調節に寄与する分子であり、空間特異的トランスクリプトーム解析手法PICによって鎖状移動するニューロンが高発現することが見出されている。当該年度では、先ず、Sdk2に対する特異的な抗体の作製およびその検討を行った。Sdk2のファミリー分子であるSdk1と明確に異なる配列領域ペプチドをウサギに免疫した後、その抗血清から特異的抗体をペプチドカラムで精製した。HAタグ融合Sdk2を強制発現させたHEK293T細胞を用いた検討から、作製した抗Sdk2抗体染色シグナルは抗HA染色シグナルと高頻度で重なることが確認された。また、国立精神神経センターらとの共同研究として、Skd2-floxマウスの導入を行った。本マウスと新生ニューロンでCreERT2を発現するマウスを交配することで、新生ニューロン特異的にSdk2をノックアウトする(Sdk2-flox,Dcx-CreERT2)マウスを作製した。さらに、Sdk2 mRNAに対するin situハイブリダイゼーション解析を行うことで、Sdk2が鎖状移動する新生ニューロンで特に高い発現を示すことが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りに研究実施を行えている。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に用意した特異的抗体を用いたSdk2タンパク質局在解析および、Sdk2コンディショナル・ノックアウトマウスを用いたニューロン移動解析を行う。
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Causes of Carryover |
来年度予定の電子顕微鏡観察等に用いる予定である。
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