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2023 Fiscal Year Research-status Report

Phylogenetic diversity of ascomycetes convergently adopted to aquatic environment and their potential ecological versatility

Research Project

Project/Area Number 23K05913
Research InstitutionNational Museum of Nature and Science, Tokyo

Principal Investigator

細矢 剛  独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 部長 (60392536)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2028-03-31
Keywords水生不完全菌 / Ingoldian fungi / 胞子 / 採集 / 分離 / 水泡 / バーコード配列
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、採集~培養の作業の確立するための条件を検討した。まず、近傍の河川にて水泡を採集し、現場で凍結して保存し、送付後解凍する方法を試みたが、水生不完全菌の胞子はまったく発芽しなかった。そこで、現地での採集直後の分離が必要と考え、現場付近の宿泊先などでの単胞子分離に切り替えた。分離した胞子は、すぐに培地を仕込んだ2mlのプラスチックチューブに入れ、研究室に送付した。1週間後、これをプレートに展開し、一部を試験管培地に移植するとともに、培養を継続し、DNA配列の解析などを行う方法を考案した。この方法は、成功率も高いため、しばらくこの方法によって、分離を継続した。この結果、国内の5箇所で採集を行い、約100株を取得し、常法によってバーコード配列を取得した。次に、形態的な同定のため、胞子形成の誘導法を検討した。水生不完全菌類は、比較的栄養源の乏しい培地で胞子形成が促進されることが知られている。また、一般的に菌類の胞子形成のためにはUV-A(比較的波長の長い紫外線、ブラックライト)が有効ため、三浦培地に接種してUV-Aを照射しながら水中で培養する方法を検討した。この方法による胞子形成誘導は良好で、当面、本法により、培養を行うこととした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画どおりの進捗である。ただし、出張費がかさむため、他の出張と合わせて採集を行っている。

Strategy for Future Research Activity

分離から培養に至る基本的な方法はほぼ確立したので、次はこの方法によって南方・北方などの遠隔地での採集を行い、引き続き菌株を取得する。初期の成果については、夏頃開催されるInternational Mycological Congress 12 (IMC12)で発表する。また、既存の株に上記の胞子形成の方法を適用し、形態学的な同定についてサポートを得たい。一方、バーコード配列については、今後さらに増加するものと考えられるので、バーコード情報からのアプローチについても方法を検討する。具体的には、1)同一あるいは極めて近いバーコード配列の検出とグループ化の処理、2)既知の海外産の配列との比較、3)バーコード以外の配列に基づいた系統解析、である。

Causes of Carryover

初年度には菌株保存用の超低温槽を購入する予定であったが、価格高騰のため、購入を差し控え、他の消耗品などの機材の購入を優先した。幸いなことに、他の超低温槽が利用可能であったため、それを利用し、様子を見ることとした。

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Published: 2024-12-25  

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