2023 Fiscal Year Research-status Report
中枢自律神経下行路の発達と再生におけるペリニューロナルネットの役割
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23K05992
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
船越 健悟 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (60291572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝口 雅人 横浜市立大学, 医学部, 助教 (20781470)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ペリニューロナルネット / 交感神経節前ニューロン / 副交感神経節前ニューロン / オヌフ核 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の具体的な課題は、①新生仔から幼若期ラットの胸腰髄中間質における交感神経節前ニューロンのペリニューロナルネットの形成過程を調べ、自律神経下行路とのシナプス形成との関係を明らかにすること、②新生仔から幼若期ラットの腰仙髄中間質外側核における副交感神経節前ニューロンのペリニューロナルネットの形成過程を調べ、自律神経下行路とのシナプス形成との関係を明らかにすること、③ラット胸腰髄の交感神経節前ニューロンと、腰仙髄の副交感神経節前ニューロンにおけるペリニューロナルネットの破壊が、脊髄損傷後の自律神経下行路の再生に及ぼす効果を検証すること、の3項目である。2023年度は、②の課題に関連して、Wisteria floribunda agglutinin(WFA)をマーカーとしてラットの副交感神経節前ニューロンにおけるペリニューロナルネットの形成過程をP1、P5、P10、P15、P20において検討したが、WFAは胎生20日(P20)までに発現していなかった。一方、バリントン核からのcorticotropin-releasing hormone (CRH)性下行性投射は、P20までに中間質外側核内に確認された。また、ラット仙髄前角のオヌフ核ニューロンにおいても、P20までにWFA陽性のペリニューロナルネットは形成されなかった。これまでの体性運動ニューロンについての研究結果と比較すると、腰仙髄における臓性運動ニューロンのペリニューロナルネット形成は、体性運動ニューロンのそれと比較して遅れることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
①と②については、2023年度までに自律神経節前ニューロンにおけるペリニューロナルネットの形成過程を明らかにする予定だったが、できなかった。これは、ペリニューロナルネットの形成が予想よりも遅かったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の具体的な課題は「研究実績の概要」の項目に記載した3項目で変更はない。①と②については、P20以降の解析を速やかに行う。③については、コンドロイチン硫酸Aにもコンドロイチン硫酸Cにも有効なコンドロイチナーゼABCをペリニューロナルネットの破壊に使用する予定であったが、より軸索伸長阻害効果が高いコンドロイチン硫酸Cに特異的に有効なコンドロイチナーゼCの使用も検討することにした。
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Causes of Carryover |
差引額で購入できる適切な品目は見つからなかったため、この資金は2024年度の備品に充当される。
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