2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of knowledge-based computational method for drug discovery targeting cryptic pockets
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23K06085
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
小澤 新一郎 北里大学, 薬学部, 助教 (20724868)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | フラグメントベース創薬 / フラグメントマッピング / バーチャルスクリーニング / ポケット構造予測 / タンパク質間相互作用 / アロステリック部位 |
Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質表面には、リガンド結合時にはじめて形成される薬物結合ポケット(cryptic pocket)が複数隠れている。Cryptic pocket は従来の薬物標的より柔軟性の高いアロステリック部位やタンパク質間相互作用(PPI)界面に対する創薬や機能解析に重要であるが、有効な解析手法は少ない。そこで本研究では、申請者らが開発した計算手法を応用し、従来法とは原理の異なる知識ベースの cryptic pocket 予測法を確立することを目的とする。 具体的には、まずは cryptic pocket 既知のタンパク質を検証例として、リガンド非結合型構造から cryptic pocket を予測する方法論を構築する。次に、従来法との比較や実際の創薬研究への応用により、その有効性を実証する。本手法を確立できれば、これまでアンドラッガブルと見なされていた高難度標的に対する創薬の加速につながる。また、過渡的なポケット形成や準安定構造など、様々な生命現象に関わるタンパク質の動的構造解析への応用も見込める。 本年度は、以前の研究課題(若手研究20K15974)において従来の薬物標的を対象として確立した方法論を、アロステリック部位やPPI界面といった高難度標的に適用した。その結果、高難度標的においても計算条件を大きく変えることなくポケット構造を同定・構築できることが明らかとなった。具体的には、タンパク質内部への埋没度の小さいフラグメントでは一段階の計算で、埋没度の大きいフラグメントでは衝突するアミノ酸残基をGlyに置換した上での最適化、次いで側鎖を元に戻した条件での最適化という二段階の計算を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、cryptic pocketを有することが既知である複数のアロステリック標的やPPI標的において、リガンド非結合型構造を用いたインシリコ・フラグメントマッピング解析によってリガンド結合型構造にのみ存在するポケット構造を予測することに成功した。現時点では標的ごとに異なる計算条件を用いており、統一的なプロトコルを得るには至っていないが、単年度の成果としてはおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本手法の適用事例を増やすことで計算条件の最適化を進めるとともに、性質の異なるタンパク質標的に横断的に適用可能なプロトコルの探索・構築を目指す。また、予測したcryptic pocket を利用して、実際の創薬標的に対する in silico 創薬研究を進める。
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Causes of Carryover |
他予算との兼ね合いで想定よりも支出が少なく済んだ。次年度の化合物購入費用や研究成果の学会発表費用の一部とする。
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