2023 Fiscal Year Research-status Report
糸状菌が保有する植物由来天然物の特異な生合成機構解明に基づいた新規構造多様性創出
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23K06194
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
石内 勘一郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 准教授 (70608140)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 植物内生糸状菌 / 生合成遺伝子 / 複雑骨格天然物 / 構造多様性創出 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、植物由来の複雑環骨格天然物に関連する骨格構造が、微生物においても構築されうる可能性に基づき、この知見から導かれる生合成の仕組みを様々な植物内生糸状菌に拡張することで、天然物の新たな構造多様性創出およびその鍵となる生合成遺伝子の発見を目指す。本年度は、申請者が保有するヒカゲノカズラ科植物より分離した内生糸状菌株のライブラリーをケミカルスクリーニングに供した結果、目的株の候補としてLY91株がヒットした。現在、本菌株が生産する二次代謝産物の単離構造決定を検討中である。また一方で、ヒカゲノカズラ科植物より分離したPenicillium citreosulfuratum LY111の成分検索を行なった結果、一種の新規ジケトピペラジン型天然物を単離構造決定することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
目的内生糸状菌候補株の探索には成功した一方で、生産化合物の構造決定には至らなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
着目する菌株の大スケール培養により化合物の単離同定を加速させる。
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Causes of Carryover |
本年度の達成できなかった目的化合物の単離構造決定に次年度使用額を使用する予定である。
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