2023 Fiscal Year Research-status Report
Basic development of highly directed cancer immunotherapy targeting bladder cancer-specific antigens and epitopes
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23K06235
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中嶋 幹郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 教授 (00260737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相原 希美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 助教 (60908557)
大山 要 長崎大学, 病院(医学系), 教授 (50437860)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 膀胱癌 / 腫瘍関連抗原 / エピトープ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は膀胱癌患者の尿中自己抗原の網羅的同定と特異的自己抗原(いずれも腫瘍関連抗原)の特定を目的に研究を進めた。特に、膀胱がんのリスク因子となる喫煙によるタンパク質異常化に着目した。事前検討において、膀胱癌患者40名(喫煙者20名、非喫煙者20名)、健常人10名(喫煙者4名、非喫煙者6名)の解析で、8種類のニトロ化タンパク質が検出されたが、喫煙と非喫煙との間にはニトロ化タンパク質の種類と検出頻度に統計学的な有意差は認められなかった。この検討結果をもとに、ハイスペックな上位機種(液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析計)で再測定し、結果を詳細に解析中である。次年度早々に特異的自己抗原とニトロ化自己抗原の有無が判明する。次年度に着手するエピトープ解析に準備も進めた。我々が有するエピトープ解析法はプロトタイプで抗体が抗体医薬などの配列既知のものにしか利用できなかった。そこで、生体由来の配列未知の抗体が認識するエピトープを特定するため、定常領域を配列解析に利用する新たな手法を開発した。4種類のモデル複合体を作製し、新たな手法を検証したところ、既報や既知のエピトープを検出することができた。上記の自己抗原が特定され次第、本邦を使ったエピトープ解析が可能な環境が整った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度目的とした自己抗原特定は完遂できていないが、次年度早々に完遂を見込んでいる。また、次年度に予定する検討実験を前倒しで実施している。以上の点から全体的な進捗は予定通りと判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度早々には自己抗原を特定できると見込んでいるので、円滑なエピトープ解析につなげ、当初計画通りの進捗で研究を進める。
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