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2023 Fiscal Year Research-status Report

各種胆汁酸生合成異常症の診断法開発に向けた各種異常胆汁酸の体内動態に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23K06260
Research InstitutionHealth Sciences University of Hokkaido

Principal Investigator

村井 毅  北海道医療大学, 薬学部, 教授 (50260823)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords胆汁酸生合成異常症 / 胆汁酸 / 胆汁アルコール / LC-MS/MS
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、各種胆汁酸生合成異常症の疾患マーカーとなる各種異常胆汁酸、胆汁アルコール並びにこれらの各種抱合体のLC-MS/MS法による異常胆汁酸及び胆汁アルコールの一斉分析法の開発を行い、健常人体液中の動態を解明することを目的とする。2023年度は、LC-MS/MS法開発に必要な標準品として、各種グルクロン酸抱合体の合成を行った。すなわち、Zellweger症候群及び脳腱性黄色腫症(CTX)の疾患マーカーの一つとして知られているC27-高級胆汁酸(3α,7α,12α-tetrahydroxy-5β-cholestanoic acid, THCA)及び胆汁アルコール(3α,7α,12α,25-tetrahydroxy-5β-cholestane, THC)のグルクロン酸抱合体の合成を行った。
・THCAのグルクロン酸抱合体(THCA-Glu)の合成
THCAを原料として、Acetobromo-α-D-glucopyranuronic acid methyl esterを利用するKoenigs-Knorr反応によりグルクロニド体とした後、各種クロマトグラフィーにより精製を行い、THCAのグルクロン酸抱合体(THCA-Glu)標品を得ることができた。さらに、本胆汁酸の側鎖カルボキシ基の各種アミノ酸抱合体(二重抱合体)の合成も併せて行った。今回合成したTHCA-Gluを原料に、またアミノ酸としてグリシン並びにタウリンを利用して、クロルギ酸エチル/ トリエチルアミンを用いる混合酸無水物法により、グリシン並びにタウリン抱合体標品(G- THCA-Glu並びにT- THCA-Glu)の合成を完了した。
・THCのグルクロン酸抱合体(THC-Glu)の合成
THC-Gluの合成には、前述のTHCA-Gluの合成と同様の方法を利用して、THCを原料としてTHC-Glu標品の合成を完了した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当研究室では、これまで各種胆汁酸の合成法について多くの検討を行っており、得られた知見を基に本研究における各種グルクロン酸抱合体の合成を行った。その結果、当初の研究計画通り、高級胆汁酸並びに胆汁アルコールのグルクロン酸抱合体標品の合成を完了することができた。

Strategy for Future Research Activity

2024年度は、合成した各種標品を用いて異常胆汁酸及び胆汁アルコールのLC-MS/MS法における分離条件を検討する。2023年度において、分離条件について予備検討を行ったところ、分析対象とする各種胆汁酸、胆汁アルコールには各種異性体(同重体)が存在することから、質量分析計での各成分の分離が困難であり、分離達成には的確な分離用LCカラムの選定が重要となることが予測された。分離カラムには各社の市販品を用いることとするが、メーカー各社でその分離挙動は異なるので、数社の市販品について検討する。試料前処理法には簡便性・回収率に優れた固相抽出法を用い、的確な前処理法を構築する。2025年度は、確立した分析法のヒト各種体液中の胆汁酸並びに胆汁アルコールの定量分析法への適用を検討し、胆汁酸並びに胆汁アルコールのプロファイルを明らかにする。

Causes of Carryover

理由:分離用LCカラム購入費が当初計画された金額を上回るため。
使用計画:本研究で分析対象とする各種胆汁酸、胆汁アルコールには、各種異性体(同重体)が存在し質量分析計での各成分の分離が困難となることが予測された。この場合、分離用LCカラムの選定が重要となる。分離カラムには各社の市販品を用いることとするが、メーカー各社でその分離挙動は異なるので、数社(3~4社)の市販品について検討する必要があり、分離用LCカラム購入費に充当する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] LC-MS/MS法を利用するiso-allo-胆汁酸の各種胆汁酸トランスポーター輸送活性測定2024

    • Author(s)
      村井 毅、佐藤浩輔、佐々木隆浩
    • Organizer
      日本薬学会第144年会
  • [Presentation] LC-MS/MS法によるallo-胆汁酸の各種胆汁酸トランスポーター輸送活性測定2023

    • Author(s)
      村井 毅、佐藤浩輔、佐々木隆浩
    • Organizer
      第35回バイオメディカル分析科学シンポジウム

URL: 

Published: 2024-12-25  

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