2023 Fiscal Year Research-status Report
Lysosomal regulation by Progranulin, a causative factor of frontotemporal lobar degeneration
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23K06369
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
草苅 伸也 東京医科大学, 医学部, 講師 (10510901)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 神経細胞死 / 認知症 / リソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
作製した前頭側頭葉変性症(FTLD)の発症に関わるProgranulin変異体を発現する遺伝子改変マウスを用いて、加齢による神経変性の進行と障害を受ける脳領域の観察を行った。その結果、脳領域によって障害が生じる時期が異なること、さらに一部の神経細胞が特に強い傷害を受けることを明らかにした。これらの神経傷害を受ける神経細胞および脳領域についてリソソームの関与を解析したところ、強い傷害を受ける神経細胞では、リソソームの機能異常を示すデータが得られた。これらの結果をもとに、このリソソーム機能制御に関わる分子の同定を進めている。今後は作製した遺伝子改変マウスや培養細胞等を用いて、リソソーム機能異常に関わるメカニズムの解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画通りに進めることができているので、引き続き研究計画に従い解析を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
作製した遺伝子改変マウスにおけるリソソームの機能異常と強い傷害を受ける神経細胞群が同定できたので、これらを標的として、リソソーム機能異常に関わるシグナル伝達系を同定する。同定できたシグナル分子は、阻害剤等を用いて神経細胞死との関連を解析し、FTLD治療薬として応用可能な薬剤の探索等を行う。
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Causes of Carryover |
解析で使用予定だった試薬等が円高などの影響により大きく値上がりした。このため、代替となる製品の選別を行っていたため、購入予定だった試薬等の分が繰り越しとなった。 すでに代替品の選別は概ね済んでいるので、これらを使用して計画通り解析を進める予定である。
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