2023 Fiscal Year Research-status Report
T細胞リンパ腫の腫瘍周囲微小環境を中心とした二次元空間解析および臨床病理学的検討
Project/Area Number |
23K06437
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
三好 寛明 久留米大学, 医学部, 准教授 (30647780)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | リンパ腫 / 病理 / 多重免疫染色 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではマルチプレックス空間解析システム(PhenoCycler)を用いて、T細胞リンパ腫の腫瘍性T細胞のサブタイプと腫瘍微小環境細胞を同定し、腫瘍免疫関連蛋白の発現を評価する。それらの位置情報を抽出し、細胞および蛋白の位置関係や臨床病理学的特徴との関連を統計学的に検討することにより、T細胞リンパ腫の層別化および腫瘍周囲環境のバイオマーカーを抽出することを目的としている。 具体的にはT細胞リンパ腫において腫瘍性T細胞のサブタイプおよび腫瘍微小環境細胞と腫瘍免疫関連蛋白の同定を行い、それぞれの発現や位置関係が臨床病理学的特徴にどのように関連しているかどうかを検討し、症例の層別化を行う予定である。 本研究を遂行するにあたり、大きなポイントとなるのは免疫染色の条件設定であるが、本年度は施行予定の大部分の抗体に対して条件設定を行い、おおむね完了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述のように、本研究のなかで重要なポイントとなるのが免疫染色の条件設定であるが、施行予定の大部分のタンパクに関して条件設定が終了している。条件設定が終了でき次第、実際の検体を使用していく予定であり、予定通りの進捗状況と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
免疫染色の条件設定を完了させ、T細胞リンパ腫の患者さんの検体を用いて評価を行う予定である。その結果を解析することにより、腫瘍性T細胞、腫瘍微小環境細胞、腫瘍免疫関連蛋白の空間情報に基づく臨床病理学的特徴の統計学的な差異によってT細胞リンパ腫の症例の層別化を行う。
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