2023 Fiscal Year Research-status Report
PBKリン酸化標的遺伝子を介した大腸癌悪性形質制御機構の解析と治療応用の可能性
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23K06446
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
稲熊 真悟 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (80410786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 明伸 金城学院大学, 生活環境学部, 教授 (30438048)
兵頭 寿典 愛知医科大学, 医学部, 講師 (40710645)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 大腸癌 / PBK |
Outline of Annual Research Achievements |
FLAGタグをN末に付加したLGALS9, p53, DLG1の発現ベクターをHEK293T細胞に遺伝子導入し、各遺伝子の発現をウエスタンブロット法にて確認した後、FLAGタグに対する抗体を用いて組み換えタンパク質を精製したところ、LGALS9とp53に関しては強制発現タンパク質の回収に成功したが、DLG1に関してはこれを回収できなかった。 精製したLGALS9, p53の組み換えタンパク質を用いて、リン酸化アッセイを行ったところ、p53に関してはPBKによってリン酸化されていることを明らかにした。そこで、p53を3分割して発現するプラスミドベクターを作成して、リン酸化アッセイを行うことで、PBKによるリン酸化部位の同定を試みている。同定されたリン酸化部位に関して、CRISPR-Cas9システムを用いてHCT-116細胞におけるゲノム編集を行い、大腸癌細胞における変異p53蛋白質の機能解析を行うことで、PBK-p53経路の重要性を明らかにする予定である。 組み換えタンパク質を回収できなかったDLG1については、分割して発現させることで、部分的にでも組み換えタンパク質を回収することができないか、検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定に反して、DLG1の組み換えタンパク質を回収することができなかったため、今後はタンパク質を分割して回収することや、可溶化の条件、付加するタグの変更など、検討してく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
PBKによるリン酸化が明らかとなったp53に関しては、タンパク質の分割や、遺伝子変異導入により、PBKリン酸化部位を同定することを試みる。同定されたリン酸化部位に関して、CRISPR-Cas9システムを用いてHCT-116細胞におけるゲノム編集を行い、細胞レベルにおける変異p53蛋白質の機能解析を行う予定である。 組み換えタンパク質を回収することができなかったDLG1に関しては、タンパク質を分割して回収することや、可溶化の条件、付加するタグの変更など、検討してく予定である。
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Causes of Carryover |
組換えタンパク質の回収が上手くいかなかったサンプルがあるため、リン酸化アッセイを次年度以降に追加する必要が出てきたため。
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