2023 Fiscal Year Research-status Report
ENTREP-mediated modulation of PD-L1 ubiquitination and the tumor immunity.
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23K06505
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
笠井 謙次 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70242857)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ユビキチン / PD-L1 / ENTREP / がん |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、本課題研究者が解析し命名したENTREP1(FAM189A2)から見たPD-L1のユビキチン化修飾とがん細胞表面での発現制御を明確にし、さらに人工ENTREPペプチドによる抗腫瘍免疫賦活化戦略の可能性を検証することにある。2023年度には、まずPD-L1ユビキチン化酵素として報告されているユビキチンE3リガーゼARIH1とENTREP1との結合領域を免疫沈降にて検証した。その結果、ENTREP1側の責任領域は同定できなかった。その上で改めてENTREP1のアミノ酸配列を各種タンパク質構造予測ソフトにて解析した所、ENTREP1細胞内領域の357aa~377aaがcoiled-coil(C-C)ドメイン構造を取ることが予測された。ARIH1にも405aa以降のC末端側に数か所のC-Cドメインが予測されることから、今後これらドメインの欠損変異体用発現ベクターを作成し、結合責任領域の確定を進める。また内因性PD-L1を発現しているヒト膀胱癌細胞株T24を用いてFACS解析及びレーザー共焦点顕微鏡観察を行った所、ENTREP1の強制発現により細胞表面PD-L1は減少する傾向が観察された。このことは各種がん細胞ではENTREP1発現低下によりPD-L1ユビキチン化が障害され細胞表面に停滞するとの作業仮設に合致するものである。 さらにヒトENTREP1の転写開始点上流2kbpを解析した所、NR4A2やZEB1など転写因子結合部位が予測された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ARIH1との結合に関わるENTREP1の責任領域の同定に難渋していた。その後改めてENTREP1のアミノ酸配列を各種タンパク質構造予測ソフトにて解析し、coiled-coil(C-C)ドメイン構造予測領域を得た。またARIH1にも数か所のC-Cドメインが予測されることから、これらドメインの欠損変異体用発現ベクターを用いて結合責任領域の確定を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
結合責任領域に関し、ENTREP1C-Cドメイン予測領域などの欠損変異体用発現ベクターを用いて結合責任領域の確定を進める。またこれらを陰性コントロールとしてENTREP1存在下でのPD-L1ユビキチン修飾の性状を解析する。合わせてENTREP1転写調節に関わる因子をsiRNA法にて検証すると共に、レポーターアッセイなどにより各種がん細胞でのENTREP1発現抑制の機構についても解析を進める。
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Causes of Carryover |
ENTREP1の結合責任領域の同定が難渋したため、人工ペプチドなどの合成依頼に進めなかった。
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