• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

呼気中に排出される新型コロナウイルスの伝播力の解析

Research Project

Project/Area Number 23K06570
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

岩附 研子  東京大学, 新世代感染症センター, 特任助教 (20376619)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords新型コロナウイルス / 空気伝播 / 感染経路 / 動物実験
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、生体からの新型コロナウイルスの空気伝播を調べることを目的としている。ハムスターの呼気中のウイルスを回収する装置「呼気ウイルス回収装置」を用いて、ウイルスの排出量と浮遊距離を調べ、空気感染の有無と株による伝播力の差を解明する。本研究により、株による伝播力の差と流行の波の大きさの相関性が明らかとなれば、新型コロナウイルス感染症流行時の対策につながる知見が得られることが期待できる。
本年度は「呼気ウイルス回収装置」を用いて、ハムスターの呼気から新型コロナウイルスが回収できるかどうか検証した。6週齢のシリアンハムスターに新型コロナウイルス(デルタ株)を感染させ、翌日から1日1回呼気中のウイルスを回収した。具体的には、VeroE6/TMPRSS2細胞をまいた60mm dishを「呼気ウイルス回収装置」に10㎝間隔で5枚置き(ハムスターの口から0cm, 10cm, 20cm, 30cm, 40cmの位置)、感染ハムスターの呼気を10分間暴露した後、アガロースゲルを重層しプラークを形成させウイルス量(プラーク数)を計測した。その結果、全てのハムスターにおいて感染後1日目から2日目に多くのウイルスが排出され、最も遠い40cmまで到達していた。3日目からはウイルス量が減少し、4日目までウイルスの排出が確認できた。さらに、ウイルスを回収している間、いずれのハムスターも咳やくしゃみを一度もしなかったことから、呼気中にウイルスが含まれていることが確認できた。しかし、本装置に装着しているファンの風量が予想していたより強かったため、現在、風量を弱くするよう改良を行っている。次年度は改良版の装置を用いて、複数の株のウイルスの浮遊距離と排出量を比較検討する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

「呼気ウイルス回収装置」を用いて、期待していたとおりにハムスターの呼気から新型コロナウイルスを回収することが出来たこと、また経時的に呼気からのウイルス排出量と浮遊距離が減少していたことから、申請書で計画している通りに研究を進めることが可能であることが確認できたため。

Strategy for Future Research Activity

今後も、研究計画に記載した通りに研究を推進する。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi