2023 Fiscal Year Research-status Report
Role of FoxO1 on Tr1 differentiation
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23K06593
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
永井 重徳 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (50348801)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ヘルパーT細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
粘膜組織における細菌感染による慢性炎症の誘発・持続には、ヘルパーT(Th)細胞が重要な役割を果たし、特にTh1やTh17細胞などの炎症性細胞が病態の悪化に関わっている。一方でこれら炎症性細胞に対し、炎症を抑制するTh細胞も誘導され、行き過ぎた炎症性細胞の活動を抑制し、炎症反応を終息させるよう働く。申請者は以前、PI3K-Akt経路が、IL-10産生に関わる複数の因子の発現を制御することで、IL-10産生Foxp3陰性Th細胞(Tr1細胞)細胞分化を正に制御することを示したが、個々の因子が、PI3K-Akt経路の下流に存在するいずれの分子によって制御されるかは未だ不明である。そこで本研究では、PI3K-Akt経路の下流分子の1つであるFoxO1が、どのようにTr1細胞分化を制御するかを明らかにし、Tr1細胞の機能増強による慢性炎症抑制効果をin vivoにおいて検討し、慢性炎症に対する新たな治療法の確立を目指すことを目的とする。 今年度は、siRNAを用いたFoxO1のノックダウンによって、Tr1細胞分化に変化が起こるかを確認したところ、阻害剤を用いた場合と同様の効果を示すことを確認した。また、FoxO1阻害剤によって影響を受けるTr1分化関連分子については、現在RT-PCR及びwestern blotにより解析を行っている最中である。一方、マウスに阻害剤を投与するin vivo投与実験においては、適切な投与法及び投与量について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教授の定年退職に伴い研究室が閉じられることになったため、一時的ではあるが中断する必要に迫られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、FoxO1阻害剤により影響を受けるTr1分化関連分子を同定するとともに、in vivoにおける阻害剤の効果についても検討する。
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Causes of Carryover |
教授の定年退職に伴って研究室が一旦閉じられることになり、動物の飼育を中断し、また設備等一部使えなくなったため、当該年度後半に行う研究を次年度に回した。次年度新教授が決定後に、動物飼育を開始するため、その購入費に充てる。
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