2023 Fiscal Year Research-status Report
担がんマウスを用いた新規がん免疫療法の抗腫瘍メカニズム解明
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23K06636
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
飯田 雄一 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (50734985)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | がん免疫療法 / CCL19 / 間葉系幹細胞 / 細胞医療 / 免疫チェックポイント阻害抗体療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに、マウス骨髄から単離した間葉系幹細胞にケモカインCCL19遺伝子を導入したCCL19発現間葉系幹細胞(MSC/CCL19)を樹立してきた。担がんマウスを用いて抗腫瘍効果を検討したところ、MSC/CCL19局所投与群で顕著な腫瘍抑制効果を認めた。本課題は、アロMSC/CCL19の抗腫瘍効果の検討およびそのメカニズム解析を目的とする。マウス大腸がん細胞CT26担がんモデルマウスにおいて、アロMSC/CCL19局所投与は顕著な抗腫瘍効果を発揮し、この腫瘍抑制にはアロ反応性T細胞によるbystander効果の可能性も示唆された。また、アロMSC/CCL19局所投与による抗腫瘍効果は抗asialoGM1抗体、抗CD4,抗CD8抗体により減弱したため、NK細胞およびT細胞依存的であることが確認された。また、アロMSC/CCL19療法により、CD103陽性樹状細胞が腫瘍内で増加することが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究マテリアルの準備、実験計画書等の準備がスムーズに進み、進捗に問題なく実験が遂行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
トランスクリプトーム解析の結果、アロMSC/CCL19療法によって種々のサイトカインの発現が亢進していることが観察された。本抗腫瘍効果における、これらサイトカインの役割を探索する。
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Causes of Carryover |
トランスクプトーム(RNAシークエンス)解析が想定以上に費用がかかり、前倒し支払い請求を行ったが、本年度内において研究試薬購入に余剰分が発生したため次年度に使用する。
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