2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of novel therapeutic approach using serum exosomes to conquer bone metastases from lung cancer
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23K06704
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
工藤 勇人 東京医科大学, 医学部, 講師 (80623800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 文隆 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 部門長 (40466199)
吉岡 祐亮 (吉岡祐亮) 東京医科大学, 医学部, 講師(特任) (60721503)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 肺癌 / 骨転移 / エクソソーム / リキッドバイオプシー |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、肺癌骨転移に関連するエクソソームの解明を目的として研究を行った。 エクソソームは、mRNAやmiRNAなどが内包され、表面蛋白マーカーも存在し、到達先の細胞内へ情報伝達することで遺伝子発現などの細胞機能を調節している。また細胞間だけでなく血液などの体液中にも存在し、循環して標的となる臓器へ作用する。 肺癌細胞株を用いて肺癌骨転移モデルマウスを作成し、骨転移に関係するエクソソームの特性を解析する計画を立てた。 具体的には、重度複合免疫不全(SCID)マウスの肺にヒト肺癌細胞株を移植し、In vivo imaging system (IVIS)を用いて骨転移の形成を確認した。骨転移の形成が確認された後、骨転移部位から肺癌骨転移細胞を回収し、これらの細胞が分泌するエクソソームを回収した。 今後、抽出したエクソソームの解析を行い、骨転移に関与する特定の分子マーカーを明らかにすることを目指している。 これらのマーカーは、骨転移の進行や形成に重要な役割を果たしている可能性があり、骨転移の早期診断や治療標的となり得るものとして期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
肺癌骨転移モデルマウスの作成、骨転移細胞の回収、エクソソームの回収に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
肺癌骨転移モデルマウスから回収した肺癌骨転移細胞由来エクソソームの解析を行う。 さらに肺癌骨転移細胞の遺伝子レベルでの解析を行い、骨転移に関与する特定の分子マーカーを同定し、エクソソームと骨転移のメカニズムを明らかすることを目指している。 また、肺癌骨転移を有する患者由来の血液検体を用いて、バイオマーカーの探索も進める予定である。 これにより、臨床応用可能なバイオマーカーを発見し、早期診断や治療の新たな手法を提供することを目指している。
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Causes of Carryover |
エクソソームの解析や骨転移細胞の遺伝子解析、臨床検体を用いたバイオマーカー解析を今年度行うことができなかっため、次年度に解析を予定している。
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