2023 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of a Mouse NK Cell Line for Analyzing Tumor Infiltration Processes and Developing a Preclinical Model for Cancer Immunotherapy.
Project/Area Number |
23K06731
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Research Institution | Miyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center |
Principal Investigator |
山口 壹範 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 研究員 (80373215)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | NK / がん免疫療法 / マウスモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
独自に樹立したマウスNK細胞株に関して解析を進め、以下の結果を得た。 1)腹腔に移植/定着したマウス腫瘍細胞に対して、腹腔に投与したNK細胞が増殖抑制効果を示すことが確認された。 2)NK細胞株に強制発現させると、in vitroでの細胞障害活性を上昇させ、また、マウス腹腔に移植した際の生存率を向上させる遺伝子を特定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本課題は、がん免疫療法のエフェクター細胞として用いるNK細胞を改変し、移植後の生体内での生存率および腫瘍への浸潤能を高めることで、抗腫瘍効果を強化することにある。初年度でマウス腹腔内での生存率を向上させる遺伝子を特定することができ、研究手法や研究材料を含め、研究課題へのアプローチが妥当であることが示されたと考えている。また、今後はこの同定した遺伝子を足がかりに、生存率向上のメカニズム解明など、更なる生存率向上を目指した研究を展開できるものと期待している。
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Strategy for Future Research Activity |
腹腔内でのNK細胞の生存率向上という結果が得られた一方で、末梢血での生存率向上と皮下腫瘍への浸潤に関しては、予備検討において成果が得られていない。尾静注後のNK細胞の生存率に問題があるのか、肺や肝臓などにトラップされることが問題なのか、マウス体内での分布をより詳しく解析し、明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
(理由) 所属機関からの補助により、試薬や実験用消耗品の購入費、旅費、謝金を抑えることができた。 (使用計画) 国際学会での成果発表のため、旅費として一部使用する。物品費(各種試薬、キット類)として一部使用する。
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