• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

認知症における新規血中バイオマーカーの探索 ~炎症誘導性マイクロRNAの意義~

Research Project

Project/Area Number 23K06866
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

吉田 幸祐  神戸大学, 保健学研究科, 講師 (80452499)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 古和 久朋  神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60396728)
柱本 照  神戸大学, 保健学研究科, 教授 (80346246)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywordsアルツハイマー病 / マイクロRNA / 炎症 / バイオマーカー
Outline of Annual Research Achievements

現在、認知症の診断、特にアルツハイマー型認知症を診断するにあたり、保険適用となる唯一の検体は髄液材料である。髄液採取は腰椎穿刺によって実施されるが、侵襲性が高く、被検者の負担が非常に大きいことから、経過観察のために受診毎に実施する検査材料ではない。今回、炎症と関わりのあるmiRNAを対象とし、認知症を診断できる、および認知症の進行や治療効果を評価できるバイオマーカーの探索研究を開始した。
[R5年度の研究実績]・脳脊髄液中と血漿中のmiRNA発現量の比較:まず、炎症に関連する3種類のmiRNA(Candidate (Cand) miRNA-A, -B, -C)に焦点を当て、軽度認知障害(以下MCI)患者を対象として脳脊髄液と血漿中のmiRNA発現量を定量した。その結果、miRNAの種類によって、脳脊髄液と血漿における発現量(分布)が異なることが明らかとなった。具体的には、Cand miRNA-Aは脳脊髄液において、Cand miRNA-B, -Cは血漿中において有意に発現していた。
・脳脊髄液中ADマーカーと脳脊髄液/血漿中miRNA発現の相関:次に、脳脊髄液中のADマーカー(アミロイドβ42/40比、リン酸化タウ、総タウ)と脳脊髄液/血漿中miRNA発現の相関を調べた。脳脊髄液中ADマーカーとの相関係数がもっとも高かったのは血漿中Cand miRNA-Cであり、脳脊髄液中アミロイドβ42/40比と正の相関、脳脊髄液中リン酸化タウ、総タウと負の相関を示した。
・血漿中miRNAにより認知機能低下を予測できるかの評価:さらに、MCI患者の初診時と2回目の受診結果から、認知機能の低下を示した群と認知機能が維持されていた群に分け、初診時の血漿中miRNA発現量を解析した。その結果、認知機能が低下した群は初診時の血漿中Cand miRNA-Aが低下していた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

兵庫県立リハビリテーション西播磨病院の協力のもと、軽度認知障害を対象とした脳脊髄液と血液検体採取をおこなっている。患者リクルートメントは当初の予定どおり進んでおり、その後の解析もおおむね順調に進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

引き続き、兵庫県立リハビリテーション西播磨病院との密な連携を維持しつつ、患者リクルートメントに努める。

Causes of Carryover

当初予定していた実験系の一部が実施できておらず、そのため次年度使用額が生じた。R6年度はそれらを含めた試薬類の購入や日本認知症学会参加に係る旅費等に使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] アルツハイマー病を鑑別する上での血漿中炎症性マイクロRNA測定の意義2023

    • Author(s)
      吉田 幸祐 齋藤 ののか 安東 俊三郎 大川 愛美 中田 葉子 高野 和貴 藤田 純 樫林 哲雄 古和 久朋 柱本 照 高橋 竜一
    • Organizer
      第42回日本認知症学会学術集会
  • [Presentation] APOEε4アリルが脳脊髄液/血漿中の炎症性マイクロRNA発現量に及ぼす影響2023

    • Author(s)
      齋藤 ののか 吉田 幸祐 大川 愛美 安東 俊三郎 中田 葉子 高野 和貴 藤田 純 樫林 哲雄 古和 久朋 柱本 照 高橋 竜一
    • Organizer
      第42回日本認知症学会学術集会

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi