2023 Fiscal Year Research-status Report
マルチモーダル脳機能画像によるパーキンソン病認知機能の包括的評価システム確立
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23K06922
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
平野 成樹 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (60375756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
燒山 正嗣 千葉大学, 医学部附属病院, 教室系技術職員 (00923567) [Withdrawn]
山中 義崇 千葉大学, 医学部附属病院, 特任教授 (20400963)
堀越 琢郎 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50456068)
杉山 淳比古 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (90722934)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 認知機能障害 / 脳機能 / 脳血流 / ドパミントランスポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病(PD)の脳血流異常として、前頭葉・頭頂葉の相対的血流低下と基底核・視床・橋・小脳の相対的血流増加が特徴とされ、PD Related Pattern (PDRP)と呼ばれている[Hirano S, et al. Mov Disord. 2009;24 Suppl 2(0 2):S725-31]。PDの脳血流異常の中でも前頭葉の相対的血流低下と小脳の相対的血流上昇は、ドパミントランスポーター画像を用いて測定されたドパミン節前神経と相関することを我々は明らかにした[Nakano Y, Hirano S, et al. Mov Disord 2022;37(6):1235-1244]。つまり前頭葉と小脳は機能的にドパミン神経脱落と関連しており、その他の異常領域は非ドパミン神経障害に由来している可能性を示唆することができた。 PDの認知機能障害と関連する脳機能画像異常として前頭葉と頭頂葉の相対的血流低下と小脳虫部の相対的血流増加 (PD Cognitive Pattern: PDCP)が特徴とされ、その全体パターンと言語記憶とが関連することが示されている[Mattis P, et al. Neurology 2011;77 (9):858-858]。PDの認知機能障害は多彩であり、認知機能ドメインの個別評価とそれに対応する脳血流異常が存在する可能性がある。本研究では、注意・流暢性・記憶・言語・視空間を評価できるAddenbrooke’s Cognitive Examination version 3 (ACEIII) などを用いて脳血流とドパミントランスポーター画像を撮像しているパーキンソン病患者について多変量解析を用いて、認知機能障害の症候がどの脳部位に関連するか探索し、治療可能性のシーズを見いだすことを目的としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在約50例の脳血流画像と神経心理検査データを取得している。
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Strategy for Future Research Activity |
統計的に意義のあるデータとするために、あと30例ほど臨床情報と機能画像データの取得が必要で、進めている。
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Causes of Carryover |
解析は次年度となり、データ収集が主体となったため。繰越金がでてしまったが、次年度研究費とあわせて研究遂行に必要な物品などを適宜購入していく予定である。
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