2023 Fiscal Year Research-status Report
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23K06981
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
藤野 純也 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (90783340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 志誠 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (00621575)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ゲーム障害 / 発達障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、新型コロナウイルスの流行に伴う作業オンライン化の加速、スマートフォンなどの情報通信機器の発展により、過剰なゲーム行動が精神的身体的不調を引き起こし、大きな社会問題となっている。このような背景により、新しい疾患概念であるゲーム障害(GD)の認知度は高まりつつあるが、治療に難渋するケースが多い。その要因の一つとして、ゲーム障害では、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如多動症(ADHD)をはじめとした発達障害との合併が多いものの、同症例群の病態が十分にわかっていないことがあげられる。 本年度は、被験者への説明文書、同意書、必要書類の準備、作成などを行い、GD単独群、GD+ASD群、GD+ADHD群および健常群のリクルート体制を構築した。また、先行研究に関する文献検索、関連学会に参加することで情報収集し、同疾患群の病態理解を深めるために適切な行動課題、表情評価課題や質問紙を作成した。その上で、多職種から構成される研究チームで議論を重ね、課題の洗練を行なった。加えて、複数のモダリティーのMRI撮像(構造MRI、課題fMRI、安静時fMRIなど)におけるパラメータを選定した。さらに、パイロット実験を行い、行動パラメータの定量化、表情解析値(happy, sad, angry, surprised, scared, disgusted, neutral)の算出を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染流行の影響があり、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、行動課題、表情評価課題、複数のモダリティーのMRI撮像(構造MRI、課題fMRI、安静時fMRIなど)を行い、臨床症状、行動パラメータ、表情感情解析値、複数のモダリティーのMRI画像パラメータ(安静時脳活動、灰白質体積および白質線維の統合性など)との関連を評価する。これにより、発達障害とゲーム障害の併存とその神経メカニズムについて、多面的に検証していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染流行の影響で、研究計画に遅れが生じ、物品費・旅費・謝金などに次年度使用額が生じた。次年度、PCなどの物品費、学会参加や打ち合わせのための旅費、被験者への謝金に使用予定である。
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