2023 Fiscal Year Research-status Report
同一地域における異なる2世代の出生コホートを用いた自閉スペクトラム症の縦断的研究
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23K07009
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
本田 秀夫 信州大学, 医学部, 教授(特定雇用) (20521298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠山 大明 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (90447764)
大園 啓子 東海大学, 医学部, 助教 (20407985)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 転帰 / 成人期 / 発生率調査 / 出生コホート |
Outline of Annual Research Achievements |
調査1:Y-LABiCのデータの精査 われわれは、横浜市港北区で出生した自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder; ASD)の子どもたちを長期追跡するためのコホートを構築し、これに「Yokohama - Longitudinal Autism Birth Cohort(Y-LABiC)」の呼称を付けている。調査1では、乳幼児期から成人期に至る発達について詳細な検討を行っている。今年度は、ASDの子どもたちの一部で1~2歳でみられることのある「折れ線現象」と転帰との関連について検討した。対象となった168名が、折れ線現象を示したケースとそれ以外のケースの2群に分けられることが確認できた。
調査2:2010年代に出生したASDの子どもの悉皆調査 2010年代に出生したASDの子どもの悉皆調査として、2012年4月2日から2014年4月1日生まれの2年度分のデータを収集し、このコホートを「Y-LABiC2」とすることとし、カルテ調査を進めている。「Y-LABiC」と比較検討するに当たり、「Y-LABiC2」の子どもたちは、就学後の受診頻度が低いケースが多く、カルテ情報だけでは学齢期の情報を十分に得ることが難しいことが分かった。このため、「Y-LABiC2」の子どもたちが中学1年生の時点で、郵送による調査を行う予定である。2012年度生まれの子どもたちが中学生になる2025年度から調査を開始できるよう、現在、準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査1では、折れ線現象を示した子どもをデータベースから抽出し、折れ線現象を示していない子どもとの2群による比較研究のデザインで信州大学医学部倫理委員会の承認を得たところである。
調査2も計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
調査1については、折れ線現象の有無と転帰との関連についての検討の他に、知的障害を伴わないASDの人たちに絞って成人期の経済的自立に関する転帰調査を行う。さらに、QOLに関連した転帰指標を抽出していく計画を立てている。
調査2については、引き続きカルテ調査を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
初年度は統計解析を行う可能性を考えていたが、統計解析は次年度に行うことにしたため、その分の金額を次年度に繰り越すことにした。折れ線現象の有無と転帰との関連の有無に関する統計解析を2年目に行い、論文化する計画である。
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