2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a new seating protocol for children with autism spectrum disorder
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23K07051
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
岸本 真希子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, こころの診療部, 医員 (10781148)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | シーティング / 座位補助椅子 / 小児 |
Outline of Annual Research Achievements |
低緊張や過緊張、運動の不器用さや筋力の弱さなど、姿勢保持に何らかの課題がある児を対象としてシーティング支援を行っているTamaステーションなる訪問看護事業所の診療録や保護者に対するアンケートを用いた後方視的調査を実施した。シーティングに使用した座位補助椅子は、子どもの体型に応じてシュクレやウレタン椅子をカッティングしたものや、オーダーメイドされたウレタンフォーム性の座位補助椅子であった。対象児の調査開始時の平均年齢は2.55歳(SD±1.29)であった。主な病名は低出生体重児(31.9%)、21トリソミー(12.8%)等であった。平均使用期間は16.03ヶ月(SD±12.21)であった。1日の平均使用時間は121.9分(最大230分/日、最小40分/日)で、平均使用回数は4.4回/日であった。座椅補助椅子を使う機会は、主に食事(n=25:92.6%)と、手遊び、絵本、テレビや動画を含めた遊び(n=21:77.8%)であった。「子どもの成長・発達に明らかに効果が認められた」との回答が14名(51.9%)、「子どもの成長・発達に何らかの効果が認められた」という回答が13名(48.1%)であり、「座位補助椅子による効果を認めなかった」と回答した保護者は認められなかった。保護者による座位補助椅子使用後の変化について自由記載を質的に分析したところ、記載内容は座位行動、 身体面と心理・社会的側面の主要カテゴリーに分類された。さらに座位行動は、座位保持時間の延長、座位への自発性、身体面は、運動、生理学的側面、姿勢、食行動に、心理・社会的側面はコミュニケーション、社会性、遊び、意欲に分類され、保護者はシーティングの幅広い側面への効果を実感していることが示された。さらに、これらの要素が互いに関連し合いながら子どもの成長・発達に寄与していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新しいシーティング支援のプロトコル開発のための前方視研究で、子どもの姿勢や動きを測定するための生理学的な評価方法の選定に時間を要しており、前方視研究の施行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の対象となったシーティングにおいて、転落などの事故や副反応の報告は認められていないが、熱のこもりやすさ、転倒リスク等の安全面や衛生面に懸念を示す記載が認められた。安全面を担保するための基準や座位補助椅子の改良が課題としてあげられた。ウレタンフォームは加工しやすくソフトな素材であり、緊張緩和や、身体へのフィット感等のメリットがあると考えられるが、一方で子どもの力で支えにくいという問題も生じ得る可能性が示唆された。構造上の工夫も必要であることが示唆された。効果的使用に向けた調整の基準、安全面の基準の設定が今後の課題であり、保護者からの報告を医療記録と照合し詳細なケーススタディや前向き研究など、さらなる研究を推進することが必要であると考えられた。
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Causes of Carryover |
子どもの姿勢や動作などの生理学的指標を評価する機器の購入に必要である。
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