2023 Fiscal Year Research-status Report
がんの放射線や免疫療法に伴う心血管障害の画像評価に関する研究
Project/Area Number |
23K07089
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Research Institution | Kyoto College of Medical Science |
Principal Investigator |
玉木 長良 京都医療科学大学, 医療科学部, 学長 (30171888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 晃二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20379027)
平田 健司 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (30431365)
真鍋 治 自治医科大学, 医学部, 准教授 (40443957)
鈴木 弦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80279182)
全 完 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80319128)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | がん治療 / 心血管障害 / 画像診断 / PET |
Outline of Annual Research Achievements |
がんの放射線療法や免疫チェックポイント阻害薬を含めた免疫療法の進歩と共に、生命予後が著明に改善したが、他方治療に伴う心血管障害の課題も増大している。本研究では放射線療法や免疫療法等の最先端がん治療に伴う心血管障害を的確に診断・評価する画像診断法を模索することを目的とする。実際にはFDG-PET検査を含む種々の画像診断の実施可能な、京都府立医科大学、北海道大学、および自治医科大学の3つの大学病院で臨床検討を進める。 胸部への放射線治療や免疫療法の治療前には、心血管障害のリスク評価のための心エコーを活用する。高リスク例にはがん評価の目的に行うMRIやFDG-PETを用いて心筋炎・血管炎の診断に応用する。治療後は動脈硬化にはCTを、両心機能評価にはMRIを、炎症にはPETを加える。特に通常用いられている血液バイオマーカー検査所見に加えて、画像診断所見から心血管障害の定量的指標を求め、経過観察や予後評価に活用する。なおFDG-PETでは心筋の生理的集積を抑制すると共に、それを確認できる血液検査も併用する。 元来がんの診断・評価に用いる画像診断法を有効活用して、がん治療に伴う心血管障害の早期検出や重症度評価に応用する。最終的には障害を最小限に抑え、効果的ながん治療を進めるための最適画像評価法の確立を目指す。これにより心血管障害を早期に検出し、経過観察することで、がん治療に伴う最大の予後因子となる心血管障害を最低限に抑えられるような最適ながん治療戦略につなげる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
京都府立医科大学、北海道大学、および自治医科大学の3つで臨床検討を進めている。これまでがん治療後に心血管障害を示唆する所見を示した症例をリスト化し、その画像診断の所見を詳細に確認し始めている。特にFDG-PETではがん治療後に心筋局所に以上集積を呈して、心筋炎を示唆する症例も確認している。今後CTやMRIの所見も併せて心血管障害を客観的・定量的に解析できる最適な解析方法を模索しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
3施設での豊富ながん治療後の心血管障害を示す症例とその適切な画像診断所見を集めて、最適な画像診断所見を明示すると共に、その所見を定量的に評価を加える。 これにより障害程度を客観的に判定することで、単に心血管の障害を検出するだけでなく、その重症度判定や経過観察、さらには治療戦略にもつなげる努力を試みる。
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Causes of Carryover |
3つの大学施設にてがん治療前後での画像の閲覧や情報交換を詳細に進める予定でいて、交通費を予定していた。確かに症例の蓄積は進んでいるものの、出張する機会に恵まれず、次年度以降に現地に赴いて研究打合せや情報交換する予定でいる。
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