2023 Fiscal Year Research-status Report
MRフィンガープリンティングによる肝疾患の新たなイメージングバイオマーカーの確立
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23K07093
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
佐野 勝廣 順天堂大学, 医学部, 准教授 (40377578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 翔平 順天堂大学, 医学部, 非常勤助手 (60827244)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | MRI / MR Fingerprinting / Liver / 肝腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
MR Fingerprinting は高難度の最先端技術であり、肝臓では1度の息止めで多数の定量値(T1値、T2値、T2*値、脂肪含有率)を全て取得することができ、従来の定量化手法の課題を解決できる画期的な技術である。申請者らは肝臓 MR Fingerprinting の有用性について世界で初めて臨床例で検討して報告した (Radiology 2023; 306(1): 150-159)。本研究では慢性肝障害症例における新たな定量値に関する検討、肝癌の診断能や治療効果判定、予後との関係を明らかにし、肝生検の代替え検査、予後予測や治療効果予測など新たなイメージングバイオマーカーとしての可能性を検討していく。 2023年に予定していた検討のうち、MR Fingerprinting による肝腫瘤の鑑別能については2023年6月の国際磁気共鳴医学会(ISMRM)で発表し、さらに Radiology: Imaging Cancer 誌に論文が受理され、既に掲載されている (Radiology: Imaging Cancer; 5(6):e230036)。ただし、今回発表した内容は単純 MRI の定量値のみによる肝腫瘤鑑別の検討であり、造影後の定量値による肝腫瘤鑑別の検討については現在検討中である。さらに当初は、MR Fingerprinting による肝腫瘤の悪性度の評価も行う予定であったが、疾患ごとの症例数が少ないこともあり、この検討についてもまだできていない。 2024年に予定していた新たな定量値の追加とその有用性の検討についても既に症例の登録を開始しており、現在までの症例登録数は順調である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年に予定していた MR Fingerprinting による肝腫瘤の鑑別能については2023年6月の国際磁気共鳴医学会(ISMRM)で発表し、さらに Radiology: Imaging Cancer 誌に論文が受理され、既に掲載されている (Radiology: Imaging Cancer; 5(6):e230036)。ただし、今回発表した内容は単純 MRI の定量値のみによる肝腫瘤鑑別の検討であり、造影後の定量値による肝腫瘤鑑別の検討については現在検討中である。さらに当初は、MR Fingerprinting にょる肝腫瘤の悪性度の評価も行う予定であったが、疾患ごとの症例数が少ないこともあり、この検討についてもまだできていない。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年に予定していた検討のうち、まだ検討が終わっていない課題である MR Fingerprinting による肝腫瘤の造影後の定量値による鑑別能については現在検討中である。また、MR Fingerprinting による肝腫瘤の悪性度の評価についてはこれから検討する予定である。 2024年に予定していた MR Fingerprinting の新たな定量値の追加とその有用性の検討については、これまでの T1値、T2値、T2*値、Fat fraction の他に新たに T1ρ値を追加して現在症例を登録中である。現在までに登録された症例数は順調であり、新たな定量値追加とその有用性については今年中に解析を始める予定である。
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Causes of Carryover |
申請者本人の今年度の予算については、円安の影響で国際学会の出張費が予想よりも大きくなってしまったため、設備品や備品を削減して対応した。一方、研究分担者の研究費については設備費や備品などを研究者間で共有するなど方法により経費を削減した。 2023年度は予定した設備費や備品を抑えたため、2024度以降に設備費や備品の額が大きくなると予想されること、また円安の影響で海外学会参加費が当初の予定額よりも大きくなることが予想される。2023年度の未使用額はこれらの経費に充てる予定である。
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[Presentation] Magnetic resonance fingerprinting for objective and contrast-free focal liver lesion characterization: A preliminary study2023
Author(s)
Katsuhiro Sano, Shohei Fujita, Gastao Cruz, Carlos Velasco, Hideo Kawasaki, Yuki Fukumura, Akiyoshi Suzuki, Yuichi Morita, Koji Kamagata, Issei Fukunaga, Masami Yoneyama, Ryohei Kuwatsuru, Akio Saiura, Kenichi Ikejima, Rene Botnar, Claudia Prieto, Shigeki Aoki
Organizer
2023 ISMRM & ISMRT Annual Meeting & Exhibition
Int'l Joint Research