2023 Fiscal Year Research-status Report
放射線・病理画像テクスチャ解析を用いた肺癌の腫瘍遺伝子変異量予測モデルの開発
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23K07103
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山崎 元彦 新潟大学, 医歯学系, 講師 (30772032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 浩志 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90377151)
大橋 瑠子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (20447600)
若井 俊文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50372470)
奥田 修二郎 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00512310)
島田 能史 新潟大学, 医歯学系, 講師 (20706460)
後藤 達哉 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (20899512)
土田 正則 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60293221)
竹中 朋祐 九州大学, 大学病院, 准教授 (20645361)
河野 幹寛 九州大学, 大学病院, 助教 (00906323)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 肺癌 / テクスチャ解析 / 腫瘍遺伝子変異量 / Radiomics / CT画像 / 病理画像 / バーチャルスライド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、肺癌のCT画像と病理画像のテクスチャ解析を併用し、高精度な腫瘍遺伝子変異量の予測モデルを開発する事である。さらに、テクスチャ解析で必須となる画像コンツーリングを自動化する人工知能開発も併せて行う。 初年度はCT画像から肺癌原発巣を自動コンツーリングする人工知能を開発した。テスト症例に対する自動コンツーリングの精度は、Diceスコアで平均0.84と良好な結果であった。この研究成果は、Journal of Information Processing誌(in press)に英語論文として採択された。 また、病理画像から癌部を自動コンツーリングする人工知能も、現在開発中である。現時点で、約50例(全体の約半数)のバーチャルスライドから学習データを作成しており、そのデータで開発した人工知能のコンツーリング精度は、Diceスコアで0.82と良好な結果であった。 CT画像のテクスチャ解析に関しては、新潟大学の対象症例(約100例)は既に画像評価が終了している。共同研究機関である九州大学の症例のCT画像(約50例)もすでに入手しており、画像解析に着手したところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度でCT画像を自動コンツーリングする人工知能を開発し、論文化まで至っている。病理画像を自動コンツーリングする人工知能開発に関しては、現時点で半分程度の進捗状況である。次年度中には、病理像の人工知能開発と、腫瘍遺伝子変異量の予測モデル開発が終了する見込みである。以上より、研究は「おおむね順調に進行している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
肺癌病理像の自動コンツーリングを行う人工知能開発をさらに進めるため、残り約50例のバーチャルスライドの手動コンツーリングを行い、人工知能の学習データとして利用する。この人工知能開発が終了した後、CT画像と病理画像から腫瘍遺伝子変異量を予測する機械学習モデルの開発に着手する。
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Causes of Carryover |
国内外の学会参加のための旅費を計上していたが、研究代表者の予定が合わなかった事などから、旅費の支出が予定額に達しなかった。病理ブロックの切り出し・スライドのデジタル化の費用を計上していたが、病理学教室の予算で実施されたため、計上されなかった。遺伝子解析費用(肺癌20例の凍結検体を用いた全エクソーム解析)を計上していたが、研究計画を変更し、Cancer Imaging Archive(CT画像と遺伝子解析結果が紐づけされたデータベース)のデータを活用する事としたため、当該費用の支出がなかった。次年度は国内外の学会にて研究成果を積極的に発信する予定である。
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Research Products
(3 results)