2023 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of robotic-assisted CT-guided percutaneous puncture
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23K07139
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
河合 辰哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70597822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋渡 昭雄 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30444855)
下平 政史 愛知医科大学, 医学部, 教授 (60597821)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | CTガイド下穿刺 / ロボット / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】CTガイド下穿刺における自動病変ターゲティングロボットシステムの有用性を調査すること。 【材料と方法】ロボットシステムであるCT下穿刺用自動ターゲティング装置(ANT-C)を病変の検出、穿刺経路の生成、及び針ホルダーの自動定位保持に使用した。脊椎や肋骨を模した腹部ファントムに直径が異なる8つの結節(8mmから12mm)をターゲットにして針穿刺を行った。内蔵ソフトウェアにより術前CTを解析し、病変の検出、針の穿刺経路を生成、針ホルダーを備えたロボットアームを指定位置に移動させた。4人のインターベンショナルラジオロジー専門医(IR)と4人の初心者医師(非IR)がANT-Cシステムを使用して18Gの針を挿入した。針挿入後のCTスキャンを取得して、手技の精度と所要時間を評価した。 【結果】IRおよび非IRグループによって合計96回の針挿入が行われた。ロボット支援挿入の3D偏差、深度偏差、及び横方向偏差は、それぞれ3.8 ± 1.3(平均 ± 標準偏差)、1.8 ± 1.2、および3.0 ± 1.5 mmであった。挿入時間は17.3 ± 7.8秒であった。IRグループと非IRグループ間の3D偏差および挿入時間に有意差は見られなかった(3.6 ± 1.5 vs. 3.9 ± 1.2 mm, P = 0.25、および15.8 ± 8.4 vs. 18.8 ± 6.9秒, P = 0.065)。 【結論】ANT-Cシステムはファントム試験でのCTガイド下針穿刺手技に成功し、許容できる精度と挿入時間を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書に提出した令和5年度に予定されていた項目は以下のとおり予定通り遂行し、学会で発表、論文を投稿した(未受理)。 ①ANT-C試作装置を用いた人体模型(ファントム)実験を様々な条件で行い、開発企業であるNDR medical technologyと共同しロボット制動性およびオペレーティングソフトウェアの改良を行った。 ②臨床研究で行う方法と同じようにロボットを配置、ファントムをCTで撮影し、自動計算された病変の検出能力、穿刺ルートの正確性を評価した。 ③ロボット支援下、および従来法による穿刺手技を、臨床研究で行う手技と同様の手順で行い、そのCT画像から穿刺角度や位置の計画とのずれ(水平方向、深さ、立体ずれ)、また穿刺に要した時間や被曝線量をロボット支援下と従来法それぞれで計測し解析を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理委員会で承認された方法に従い臨床試験を遂行し、ロボット支援下でのCTガイド下生検術の有効性を評価する。 ①臨床試験では30症例のロボット使用群、30症例のロボット非使用対照群に対しそれぞれの方法でCTガイド下穿刺を行い、以下の通り設定したアウトカムをロボットガイド下穿刺と従来法で比較、解析する。 (1)主要評価項目(穿刺成功率) (2)副次評価項目(穿刺時間、穿刺に成功するまでの穿刺回数、CT透視時間、X線被曝量、手技時間、周術期合併症の発生率) ②上記結果をIVRあるいは画像診断に関する国内外の学会で発表し、論文を作成する。
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Causes of Carryover |
【理由】当初見込まれていたファントム制作費(1,000千円)が予想より安く入手可能であったこと、また予定されていた学会への現地参加のウェブ参加への切り替え、開発企業本社(シンガポール)での打ち合わせをウェブ会議のみにしたことにより旅費が抑制されたため。 【使用計画】 今後海外学会(北米放射線学会;米国、国際インターベンショナルラジオロジー学会;米国)での臨床研究発表を予定しており、近年高騰している旅費に充てたい。
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