2023 Fiscal Year Research-status Report
高分子DDS担体としてアルブミン多量体を用いたがん高集積性BNCT製剤の開発
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23K07190
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
尾江 悟 昭和薬科大学, 薬学部, 助教 (90756107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 直哉 大阪医科薬科大学, 薬学部, 助教 (80756172)
秋澤 宏行 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (90311795)
天滿 敬 大阪医科薬科大学, 薬学部, 教授 (90378787)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | アルブミン多量体 / がん / BNCT / EPR効果 / DDS担体 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、4-borono-L-phenylalanine (L-BPA: ステボロニン)がホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy: BNCT)に用いる薬剤として利用されていますが、L-BPAのがん組織における滞留時間は短く、改善が求められています。それに対する一つとして、高分子ミセルなどをはじめとするキャリアを利用する方法が検討されています。しかし、一般的に、そのようなキャリアは、粒子径が大きく、血管の近辺に留まってしまうため、がんの種類によっては、飛程が限られているBNCTで十分な治療効果を得らることが難しい可能性があります。そこで、本研究では、粒子径が小さいDDS担体として新規アルブミン二量体(①)とそれに結合する新規ホウ素含有化合物(②)を開発を試みています。
初年度である令和5年度は、②新規ホウ素含有化合物の開発として、その基本骨格となるシアニン色素に異なる官能基を導入した3種類の化合物を設計・合成し、それらのアルブミン結合親和性評価と体内動態評価を行いました。特定の官能基を導入することによって、アルブミンに対する結合親和性が増大し、体内動態、すなわち、血中滞留性と腫瘍組織における滞留時間に影響を与えることを見出しました。令和6年度は、①新規アルブミン二量体の開発を進めるとともに、②新規ホウ素含有化合物について、官能基導入が体内動態に影響を与えたメカニズムについてより詳細な検討を実施し、より優れた特性を有するホウ素含有化合物の開発に取り組みます。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ホウ素含有化合物の開発に向けた構造最適化検討はについては当初の計画通りに達成できましたが、アルブミン二量体については海外製品の輸入に想定以上の時間を要し十分な検討ができなかったためです。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、アルブミン二量体について、二量体合成を進め、それらの体内動態を行います。また、ホウ素含有化合物について、官能基導入による体内動態変化のメカニズム解析とより優れた特性を有する化合物の設計・合成を進めます。
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Causes of Carryover |
物価高騰により、当初計画をしていた商品の購入ができなかったため。また、研究の遂行に必須の備品が故障し、その修理が必要になったため。
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Research Products
(1 results)