2023 Fiscal Year Research-status Report
LET dependency of carbon FLASH in skin, lung, and intestines
Project/Area Number |
23K07200
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
大野 達也 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10344061)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾池 貴洋 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (10643471)
田代 睦 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 教授 (60447274)
吉田 由香里 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 助教 (90431717)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Keywords | 炭素イオン線 / FLASH / 超高線量率照射 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は施設の生物・物理照射室に細胞ならびに小動物用のFLASH照射システムを整備した。照射中の線量率が一定となるように、FLASH およびnon-FLASHの両条件とも1スピル以内で照射できるようにビーム設定を調整した。ビームエネルギーは290 MeV、ビーム強度は通常のスキャニング照射から1桁上げ、~1×109 ppsとした。シンクロトロン運転周期~2.67 s の中で出射可能なフラットトップは~1 s であるが、出射中のビーム強度(線量率)を上げるために出射時間をおよそ400msにした。non-FLASH 照射では、入射器のチョッパー開口時間をおよそ1/5 にし、更にアッテネータを調整し、ビーム強度をおよそ2%以下に減少させた。アイソセンタ位置でのビームプロファイルをガフクロミックフィルムにて確認し、正規分布で近似した標準偏差はおよそ2.4mm だった。高線量率ビームにおいて窒素ガスフローによる線量モニタの応答を確認するため、線量モニタ印可電圧を変化させてアイソセンタ位置に設置したAdvanced Markus 電離箱にて線量・線量率測定を行った。また、電離箱応答の電圧依存性を確認するためブラッグピーク深さで測定を行った。 高線量率照射で数Gyの線量を照射する時間は、数から10 ms程度であるため、スピル内で一定の線量率を得るため、スピルの立ち上がりの部分を使用しないようにした。炭素線のプラトー領域とブラッグピーク近傍としてLET をそれぞれ13および50keV/とした。50keV/のLETは可変水厚ファントム(トータル20 mm厚アクリル窓を持つ)の水厚を124.5mmに調整して得た。マウス用に拡大ブラッグピークで照射可能とするために、1cmと2cmのリッジフィルタを製作した。照射室のX線透視装置と組み合わせることでマウスの照射が可能となった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
照射システムの準備はリッジフィルタの製作が上手く出来たことで順調と考える。マウスのFLASH照射も既に着手している。
|
Strategy for Future Research Activity |
正常組織の評価としては、低LET(13 keV/μm)と高LET(50~80 keV/μm)の炭素イオン線にて、通常線量率照射と超高線量率照射(FLASH)後のマウス正常組織障害(皮膚、肺、腸管)を評価する予定である。
|