2023 Fiscal Year Research-status Report
Integrated multi-omics approaches to characterize the molecular genetic features of exceptional response to radiotherapy
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23K07221
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
平田 秀成 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医員 (90721267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋元 哲夫 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, 分野長 (10261851)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | Exceptional response / 放射線治療 / ゲノム解析 / 遺伝子解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線治療の効果規定因子は不明な点が多く、治療成績の向上を阻んでいる。本研究では放射線治療に対し想定を大きく超えた奏効「Exceptional response」を示す稀ながんの分子遺伝学的特徴を明らかにすることで、典型的な治療効果や臨床経過をたどる患者の転帰の改善につながる知見を得ることを目的とする。具体的には、治癒を目指さない症状緩和を目的とした放射線治療後にExceptional responseを示した稀な患者の腫瘍組織に対しオミクス統合解析(網羅的DNA・RNA解析と病理学的評価)を行い、分子遺伝学的異常のカスケードを解明する。さらに機能解析やバイオインフォマティクスを併用し、臨床試料で同定された遺伝子の放射線感受性にかかわる機序を解析する。 倫理審査承認・研究実施許可後、国内放射線治療施設の多施設共同研究として研究を開始した(UMIN-CTR:UMIN試験ID UMIN000049867)。多施設共同研究を実施するにあたり、検体提出システムや情報収集のためのEDC(Electronic Data Capture)を構築した。放射線治療に対し想定を大きく超えた奏効「Exceptional response」を示す稀ながんを対象とするため、症例登録が進まない可能性を懸念していたが、10施設から頭頸部がん、食道がん、子宮頸がん、乳がんに対する緩和照射後にExceptional response を示した30例以上の登録がなされた。半数以上の登録例において解析に必要な検体が提出され、DNA/RNAの抽出を行い、順次遺伝子解析を開始している。今後は検体集積を継続し、遺伝子解析と臨床情報の統合解析を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
放射線治療に対し想定を大きく超えた奏効「Exceptional response」を示す稀ながんを対象とするため、症例登録が進まない可能性を懸念していたが、10施設から30例以上の登録がなされた。また半数以上で解析に必要な検体が既に提出されており、検体よりDNA/RNAの抽出も実施している。以上より研究計画はおおむね順調に進展していると自己点検による評価をした。
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Strategy for Future Research Activity |
検体集積を継続し、今年度中に検体集積を終える予定である。また臨床情報の収集も実施する。ゲノム解析(全ゲノムシーケンスおよびターゲットシーケンス)を行い、遺伝子解析と臨床情報の統合解析を予定している。
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Causes of Carryover |
初年度分の遺伝子解析費用を計上していたが、一部次年度に遺伝子解析を実施するため
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