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2023 Fiscal Year Research-status Report

3次元ウイルス関連急性脳症モデルを用いた増悪・寛解因子同定と治療法開発の基礎研究

Research Project

Project/Area Number 23K07252
Research InstitutionFukushima Medical University

Principal Investigator

細矢 光亮  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80192318)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 橋本 浩一  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (50322342)
佐藤 晶論  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (60423795)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywordsウイルス関連急性脳症 / 血液脳関門 / タイトジャンクション / 血管透過性 / NSAIDs / モデル
Outline of Annual Research Achievements

ウイルス感染後に急激な意識障害や痙攣を伴って発症するウイルス関連急性脳症は、高サイトカイン血症による血管透過性の亢進による脳浮腫、それによる脳細胞の壊死やアポトーシスがその病態に関与していると考えられている。また一部の非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)が症状の重症化に関与している可能性があるが、その詳細な機序は不明である。本研究では、申請者らが既に確立した血管脳関門を構成する脳血管内皮細胞と周皮細胞を用いた3次元組織培養系へTNF-αを添加するウイルス関連急性脳症モデルを用い、脳症を発症・増悪させる因子や治療ターゲットの同定、さらに血管内皮細胞、およびタイト結合障害に焦点をあて、有効な治療戦略をみいだすことを目的とする。
令和5年度は、これまでの脳血管内皮細胞と周皮細胞を3次元的に共培養したBBB(Blood Brain Barrier)モデルを発展させ、ヒト脳血管内皮細胞、周皮細胞、アストロサイトのBBBを構成する3種類の細胞をトランスウェル膜の上部と下部にそれぞれ培養した、3種細胞による3次元BBBモデルの作成を試みた。このモデルを用い経内皮電気抵抗値(Transendothelial Electlical Resistance, TER)測定により電気生理学的にタイト結合機能的に評価した。TERがプラトー、すなわちタイト結合が十分に形成されたことを確認後、TNF-αを添加し、NSAIDの1つであるジクロフェナックによるTER低下の亢進が観察された。従って、より生体内のBBBの構造に近いモデルが確立された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画通り3次元BBBモデルが確立できたため。

Strategy for Future Research Activity

研究計画書通りに脳症を発症・増悪させる因子や治療ターゲットの同定、さらに血管内皮細胞、およびタイト結合障害に焦点をあて、有効な治療戦略をみいだす。

Causes of Carryover

初年度は新たな3次元BBBモデルの作成に取り組んだが、初期モデルが計画以上に容易に確立したため、これまでの試薬等で賄うことが出来た。従って、試薬などの購入が予定より少なかったっため次年度へ繰越金が発生した。令和6年度は確立した3次元BBBモデルを用い、サイトカインなど脳症を発症・増悪させる因子などを詳細に検討するため、令和5年度の繰越金により、高額なサイトカイン、抗体などを購入する。同時に、当初の研究計画書通り令和6年度の研究を進める。

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Published: 2024-12-25  

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