2023 Fiscal Year Research-status Report
人工知能(AI)を用いた双胎間輸血症候群の発症予測システムの構築
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23K07312
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
村田 晋 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (00420521)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 双胎 / 双胎間輸血症候群 / 人工知能 / 胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術 |
Outline of Annual Research Achievements |
双胎間輸血症候群(TTTS)発症予測に用いる機械学習解析のために必要なデータ集積を開始した。 まず、データ集積/解析のため、必要なデータ提供が可能な施設の選定を行い協力依頼を行った。多施設共同研究のため、倫理審査委員会への申請を行うが、上記研究協力施設(現時点での予定は20施設)の責任者と連携し当院での倫理申請を行う準備段階である。具体的には当院での倫理申請を中央一括審査とし、研究協力を依頼した他施設は分担研究機関として各施設における倫理委員会での申請、審査を行う予定とした。現在、倫理申請書類の作成を行っている。 機会学習用のデータ解析を行うため当院で妊娠中から管理を行ったTTTS未発症を主として妊婦健診などで採取したデータを集積している。具体的には母体妊娠週数、年齢、体重、子宮底長や腹囲であり、胎児については双胎のそれぞれについて測定時の妊娠週数、推定体重、羊水深度、臍帯動脈、静脈管の血管抵抗比のデータ集積を行い、得られたデータからTTTS非発症群として器械学習用データに供することとし、今後集積するTTTS発症例に応用する。さらに関連学会に適宜参加し、AI研究に必要な産科/周産期的知識の充実とAI研究を行っている施設の代表者からAI研究のために必要な情報を入手した。今後、これらの情報を用いてTTTS発症予測に必要なデータ解析に役立てる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データ提供に必要な研究協力施設の選定に時間を要している。 今回のデータは各健診毎の母体データ、双胎それぞれの超音波計測データを当院へ供与することが必要であるため、単一の症例であっても膨大なデータ量となる。このため施設選定と実際のデータ収集は各施設の研究責任者のエフォートとして大きな比率となる。このためデータ提出に時間がかかる事となり現在の進捗の進行遅れに繋がっている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は研究協力施設と倫理審査委員会への申請に向けてデータ内容、データ集積方法の見直しを図る。これにより、今後は健診データの時系列入力によって、その後の妊娠期間のTTTS発症リスクを提示できる判別器を作成する。
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Causes of Carryover |
本年度に行う解析のためのデータ集積・解析と研究計画書の作成を令和6年度に変更した。このため研究推進に必要な購入物品について未使用額が生じた。この未使用額については、令和6年度のデータ集積・解析に用いる物品の購入費と併せて使用する。
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