2024 Fiscal Year Research-status Report
筋ジストロフィー心筋症に対するナトリウム利尿ペプチドによる新規治療法の開発
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23K07328
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| Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
柴 直子 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (00639289)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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| Keywords | ナトリウム利尿ペプチド / iPS細胞 / 拡張型心筋症 / DMD |
| Outline of Annual Research Achievements |
心房性/脳性ナトリウム利尿ペプチド(ANP/BNP)は主に心筋組織で分泌され生体恒常性維持に働き、心不全の重症度マーカーや治療薬として広く臨床応用されている。Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)患者では拡張型心筋症による心不全や不整脈が青年期に致死的となるが、心不全の重症度に比し末梢血BNP値が低値で推移することが知られている。私たちは、健常人から作製したiPS細胞由来心筋細胞(WT-iPS心筋)では多量のANP/BNPが産生される一方で、DMDモデルiPS細胞由来心筋細胞(DMD-iPS心筋)ではANP/BNPの産生が障害されていることを見出し、仮説として、この産生障害が心不全増悪に寄与していると考えた。本研究では、DMD-iPS心筋を用いてANP/BNP産生障害のメカニズムを明らかにするとともに、WT-iPS心筋およびANP/BNPを欠損させたiPS心筋をラット心不全モデルに移植し、その心機能改善効果を比較することで、心不全の病態形成におけるANP/ BNPのインパクトを明らかにし、DMDをはじめとする様々な原因による心不全に対する新たな治療法を開発する。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
心筋梗塞後心不全モデルラットに対するWT-iPS心筋、ANP/BNP欠損iPS心筋の移植実験を開始している。また、DMDモデルラットを共同研究者の東京大学山内啓太郎先生より入手し、交配を開始し、DMDモデルラットに対するiPS心筋移植実験の準備を行っており、おおむね予定通りの進捗状況である。
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| Strategy for Future Research Activity |
心筋梗塞後心不全モデルラットに対するWT-iPS心筋、ANP/BNP欠損iPS心筋およびVehicleの移植実験を進め、結果によってはANP欠損iPS心筋、BNP欠損iPS心筋の移植実験も追加する。 DMDモデルラットに関しては、交配を進め、DMDラットの心筋の表現型の解析および、DMDラット心筋に対するiPS心筋移植実験のを行う予定である。
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| Causes of Carryover |
ラット心機能の画像解析システムに不具合があり、動物実験の進捗が予定より遅れたため、予算として計上していた動物実験に係る費用の一部は次年度に繰り越した。
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