2023 Fiscal Year Research-status Report
ヒストンメチル化とレトロトランスポゾンによる神経発達障害の分子機構の解明
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23K07345
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Research Institution | Institute for Developmental Research Aichi Developmental Disability Center |
Principal Investigator |
中西 圭子 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 障害モデル研究部, 客員研究員 (50280813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉崎 嘉一 神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (50393161)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ヒストンメチル化 / レトロトランスポゾン / 神経発達症 |
Outline of Annual Research Achievements |
知的障害/精神遅滞は原因不明の場合が多く、日本医療研究開発機構(AMED)が主導する希少/未診断疾患イニシアチブ(IRUD)が開始されているものの、未だ多くが診断できていない。DNA複製機構に関与するヒストンメチル化酵素遺伝子の変異はカブキ症候群・ソトス症候群など、様々な特徴を持った知的障害・神経発達障害を引き起こすが、これらの遺伝子欠損ホモマウスは胎生致死であるという特徴がある。応募者らは、遺伝子サイレンシングのキー分子でメチル化ヒストンH3K9結合タンパクMPP8に着目しこの欠損マウスを作成したところ、ホモマウスは胎生9.5日齢前後で発育が止まり、胎生致死であった。 本研究では、Mpp8欠損ホモ・ヘテロマウスの生化学的・形態学的・行動学的解析、Mpp8の転写抑制機構の解析、MPP8変異を持つ知的障害患者の探索、等を行い、MPP8のハプロ機能不全が知的障害・神経発達障害の原因となりうるかどうかを明らかにすることを目的とする。 胎生9.5日齢のMpp8欠損ホモマウスよりタンパクを調整し、ウエスタンブロット法によりMpp8蛋白の発現がないことを確認した。また、ヒストンH3K9のトリメチル化を比較したところ、欠損マウスと野生型とで明らかな差は認められなかった。一方、生後5ヶ月齢のMpp8ヘテロマウスを用いてオープンフィールド、ロータロッドなどの行動解析を行なったところ、野生型と比較して明らかな異常は観察されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
行動実験担当の分担研究者が急遽異動になったため、実験はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
行動実験等の実験に協力してくれる研究分担者、研究協力者を新たに依頼し、承諾を得ている。
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Causes of Carryover |
備品としてインキュベータを購入する予定であったが、スペースがなく、現在使用していない不要備品を処分するのに時間がかかったため。年度末までに不要備品を処分しスペースができたので、次年度早々に備品を購入する予定である。
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