2023 Fiscal Year Research-status Report
多発性肝嚢胞の遺伝子解析およびiPS細胞を用いた治療薬開発基盤の作成
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23K07403
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
鶴谷 康太 東海大学, 医学部, 講師 (00725377)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 多発性肝嚢胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝嚢胞は、肝臓内に胆管細胞由来の嚢胞が形成される病態であり、場合によっては嚢胞の巨大化や数の増加が腹部の圧迫感、血管の閉塞、さらには肝不全を引き起こし、治療介入が必要になることがあります。特にアジア地域における多発性肝嚢胞の原因遺伝子についての解析は、未だ進んでいません。この研究では、国内複数施設との共同研究を通じて、多発性肝嚢胞(PCLD)のケースを集積し、全エクソームシーケンシング(WES)を用いて本邦におけるPCLDの主要な原因遺伝子を同定することを目指している。今年度は、複数施設から集積した検体にWESを実施し、遺伝子変異の解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PCLDの症例は、多施設から集積を行った。研究計画通り、抽出したDNAサンプルからライブラリを調整し、全エクソームシーケンシング(WES)を完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、WESの結果からPCLDの候補遺伝子を特定し、これらの遺伝子変異をゲノム編集技術を用いてヒトiPS細胞に導入する。これにより作成される嚢胞形成モデルを利用して、さらなる解析を進める。
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Causes of Carryover |
シークエンスのコストが想定より抑えられた。細胞培養実験試薬が高価となっており、次年度の細胞培養実験に使用する。
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