2023 Fiscal Year Research-status Report
クローン病小腸狭窄病変に対する内視鏡治療後予後改善を目指した治療法の開発
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23K07432
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
日比谷 秀爾 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (20801963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 隆一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50451935)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | クローン病 / 小腸内視鏡 / 内視鏡的狭窄拡張術 |
Outline of Annual Research Achievements |
クローン病の腸管狭窄に対するEBD施行についての有効性と疾患活動性の関連については 複数の報告がされているものの、いずれも大腸内視鏡を用いたデータに基づくものであり、小腸病変に関する報告は限られていた。また、小腸狭窄に対するEBDの有効性の報告は狭窄長や狭窄径、拡張の施行時間といった技術的条件と予後の関連の報告に限られており、疾患活動性と小腸狭窄に対する拡張後の予後との関連は不明であった。研究代表者が、小腸狭窄部の疾患活動性(潰瘍)と予後の関連を初めて明らかにしている(Hibiya S, et al. BMCGastroenterol.2022)。本研究は、クローン病小腸狭窄に対するEBD施行例に対してEBD後予後を解析するものである。 本年度は、研究の基礎となるデータの収集を継続している状況である。解析のなかで、狭窄症状を伴わないクローン病小腸狭窄病変に対する、消化管狭窄症状発症予防を目的としたEBDの有効性については未だ明らかではなかったが、本研究の副次的解析として、狭窄症状を伴わない病変に対するEBD施行と予後(狭窄部に対する後日のEBD施行または手術)の関連を検討した。小数例までの検討では、狭窄症状を伴わないクローン病小腸狭窄病変に対しての予防的EBDの施行と予後の間に有意な相関は認めず、早期のEBDの有効性は明らかではない。上記内容については本年度の学術集会で発表する予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、研究の基礎となるデータの収集を継続している状況であり継続していく。
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Strategy for Future Research Activity |
クローン病小腸狭窄に対するEBDを行う症例に対して、EBD施行後の再狭窄率および腸管切除回避率への影響を明らかにするため、引き続き必要症例収集後、統計学的解析を行っていく。
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Causes of Carryover |
研究計画は3年の予定で予定しており、本年度についても継続して研究を行っていく予定であり、本年度も計画に従い経費が必要である。
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