2023 Fiscal Year Research-status Report
胆汁由来オルガノイドを用いた胆道癌の病態解明と治療標的の同定
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23K07443
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
木下 慶亮 大分大学, 医学部, 医員 (50867570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 和成 大分大学, 医学部, 教授 (00239485)
塚本 善之 大分大学, 医学部, 助教 (00433053)
平下 有香 大分大学, 医学部, 病院特任助教 (70771955)
泥谷 直樹 大分大学, 医学部, 准教授 (80305036)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 胆道癌オルガノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
胆道癌は発生する部位によりドライバーとされる遺伝子異常も多岐にわたり、また網羅的な遺伝子解析に有用なほど組織採取が難しい場合も多い。多くの癌種では個別化医療が進む近年、胆道癌では上記の理由より有用な化学療法の確立も難しく難治癌とされている。 今回診断・治療目的で採取された余剰胆汁中の癌細胞から樹立したオルガノイドを樹立することで、診断と同時に遺伝子解析も可能となる。薬剤感受性試験を並行することで、遺伝子検査の結果と組み合わせた症例毎の新たな個別化治療戦略につながる。 現在までに既に当大学附属病院及び関連施設で胆道癌患者から採取された胆汁を用いて28症例のオルガノイド樹立とマウス移植モデル5例に成功いる。さらに効率的な胆道癌オルガノイドの樹立方法について培養条件などを検討中である。今後は樹立したオルガノイドよりDNA,RNAなどの回収しオミックス解析を行うとともに、現在治療で使用されている治療薬に対する薬剤感受性試験を行う。オミックス解析の結果を反映し新規の治療標的を抽出。薬剤感受性試験にてその効果の立証を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
切除不能胆道癌を含めた28例の胆道癌オルガノイドはすでに樹立しており、Drug assayに はある程度増殖能が保たれた状態での継代・維持ができている。現在、オルガノイド培養に 用いるコンディション培地作製や活性チェックの見直しなど培養条件の調整を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の解析データをもとに、胆道癌において重要と予測される活性化シグナルパスウ ェイや遺伝子異常を抽出する。それらを標的とした治療の感受性をin vitro, in vivoでそれぞれ検証する。胆道癌オルガノイドにおいて、特化した選択培養条件の検討を行う。
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Causes of Carryover |
胆道癌オルガノイドの樹立条件の向上のため、培地設定を行った。 余剰金は次年度のオミックス解析に用いる予定。
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Research Products
(4 results)