2023 Fiscal Year Research-status Report
Research for gut microbiota-related pathology of human gastric cancer stem cells
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23K07448
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
新倉 量太 東京医科大学, 医学部, 准教授 (90625609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早河 翼 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60777655)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 胃内細菌叢 / 胃癌 / Driver bacteria / 腫瘍免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本ヘリコバクター学会とのネットワークを構築し、5施設(東京医科大学、東京大学、杏林大学、京都府立医大、鳥取大学)からHelicobacter pylori除菌後胃癌患者、Helicobacter pylori感染胃癌患者の胃粘膜ホルマリン固定薄切サンプルの収集を行った。年齢、性別、Helicobacter pylori感染状態により、Helicobacter pylori除菌後胃癌とHelicobacter pylori感染胃癌を3:1にて年齢・性別マッチングを施行した。マッチングの結果、Helicobacter pylori除菌後胃癌107人、Helicobacter pylori感染胃癌40人のデータセットを作成した。ホルマリン固定プレパラートから、顕教下にて胃癌部と非癌部のDNA抽出を行った。ホルマリン固定サンプルは新鮮胃粘膜サンプルと条件が異なることから、現在、16srRNAV3-4領域を標的とした、ホルマリン固定サンプルのアンプリコア解析の条件検討を実施している。平行して、MLH1、HER2、PD-L1、CD3/CD8、CD163の免疫組織化学染色を実施した。 また、MUC6欠損胃癌に関する遺伝子改変マウスモデルを用いた、発癌機序の研究の組織解析に関する共同研究を実施した。その他、研究グループが使用している大規模臨床データベースを用いて、胃内細菌叢に影響を与えるprobioticsが、消化管癌患者の免疫チェックポイント阻害剤に与える影響を評価し、probiotics使用者は非使用者と比べて免疫チェックポイント阻害剤使用期間がより長期間であることを明らかにした。さらに、別な大規模臨床データベースを用いて、胃内細菌叢に強い影響を与える酸分泌抑制薬の使用はHelicobacter pylori除菌後胃癌のリスク増加と関連がある可能性を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ピロリ菌除菌後胃癌の胃内細菌叢、腫瘍免疫に焦点を当てた、ヒト除菌後胃癌とピロリ菌陽性胃癌の臨床研究に取り組んでおり、概ね予定通りの進捗を得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もホルマリン固定胃癌、非癌サンプルを用いた胃内細菌叢の解析、細菌叢に由来する代謝物の解析、ヒト側の腫瘍免疫反応に関する免疫組織化学の解析を継続していく。 ヒトサンプルを用いた解析結果が得られた後、オルガノイドモデルを含む癌細胞株モデルや遺伝子改変マウスモデルを用いた、driver bacteriaやその代謝産物が腫瘍のシグナル伝達に与える影響について解析を行うことを予定している。
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Causes of Carryover |
細菌叢解析の費用が予定金額よりも低くなったため。
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Research Products
(5 results)