2023 Fiscal Year Research-status Report
日本の急性期病院救急外来における肺血栓塞栓症の診断予測モデルの検証および改良
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23K07513
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
高田 俊彦 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (60456077)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 肺塞栓症 / 診断精度 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺血栓塞栓症は、呼吸苦、胸痛といった非特異的な症状を呈するため診断が困難な疾患であり、ときに見逃され、致命的となることがある。そのため、医師は肺血栓塞栓症の見逃しを恐れ、造影CT検査などの画像検査を過剰に実施する傾向があるが、そのような診療は効率的ではない。これまでに肺血栓塞栓症の診断予測モデルが複数提唱されており、我が国でも広く利用されている。これらの予測モデルは病歴、身体所見、血液検査などに基づいて肺血栓塞栓症を除外するためのものである。しかし、これらの予測モデルは欧米諸国を中心に開発・検証されており、日本での有用性についてはデータがない。本研究の目的は、1) 日本の急性期病院救急外来において、肺血栓塞栓症の診断予測モデルの有用性の検証を行い、2) より安全かつ効率的に肺血栓塞栓症を除外できるように改良することである。 初年度にあたる令和5年度の当初の計画は以下の通りである。 i) 各施設におけるデータ収集の開始 ii) リサーチアシスタントの雇用:データのダブルチェック、アウトカム評価(肺血栓塞栓症の発生について電子カルテおよび電話によるフォローアップを行う)の担当。 iii) 国際血栓止血学会議への出席:解析計画について、海外の研究協力者との会議を行う。 i) については当初の計画通り、白河厚生総合病院(福島)、苑田第一病 院(東京)、東京ベイ・浦安市川医療センター(千葉) の3施設においてデータ収集を開始した。現在、3施設で約1000名の対象患者をリクルートし、うち肺塞栓症20例のアウトカムが発生した。ii)については、まだ雇用を開始していない。適切な人材を求め、募集を継続している。iii) 海外研究協力者と研究デザイン、解析計画について合意を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、各施設でのデータ収集を開始した。リサーチアシスタントの雇用が開始となっていないが、各施設の研究者が業務を代行している。引き続き募集を継続する。
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Strategy for Future Research Activity |
更にデータ収集を進めるために、研究協力施設を追加で募集している。すでに成田赤十字病院(千葉)、福島県立医科大学(福島)の内諾を得ており、白河厚生総合病院倫理委員会における一括審査の申請中である。
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Causes of Carryover |
初年度は、データ収集開始に伴い、データのダブルチェック、アウトカム評価(肺血栓塞栓症の発生について電子カルテおよび電話によるフォローアップを行う)を担当するリサーチアシスタントを雇用する予定であった。しかし適切な人材の確保に難渋し、まだ雇用が開始されていない。次年度は参加施設の追加を予定しており、リサーチアシスタントに担当を依頼すべき業務の増加が見込まれる。初年度に使用しなかったリサーチアシスタントの人件費については、次年度に繰り越し、各施設でのデータ収集の効率化に使用する予定である。
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