2023 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the mechanism of aortic valve degeneration by multimodality imaging and immunological analysis
Project/Area Number |
23K07514
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鶴田 ひかる 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70338044)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林田 健太郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20383862)
白川 公亮 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30626388)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 大動脈弁狭窄症 |
Outline of Annual Research Achievements |
人口高齢化に伴い、石灰化による大動脈弁狭窄症(AS)の患者は増加の一途をたどり、ASによる死亡数は増加しており、大動脈弁変性に関する機序の解明は世界的な急務である。心血管疾患において多岐にわたる機能を持つタンパク質であるオステオポンチンは、心血管疾患の予後因子であり、AS患者での血清濃度上昇、代償機構に伴う心筋線維化への関与が示唆されているが、その明確な機序は分かっていない。本研究では、ヒト大動脈弁狭窄症患者の大動脈弁の石灰化と線維化を含む変性様式と遺伝子発現を解析し弁輪部の変性鍵遺伝子としてオステオポンチンを同定した。また、免疫染色によりオステオポンチンを産生するマクロファージが弁輪部に高度に集積していることが分かった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
慶應義塾大学病院の大動脈弁狭窄症患者の心臓超音波検査を解析し、ヒト大動脈弁の弁輪から弁尖の可動性を解析した。また、ヒト大動脈弁の弁輪・弁腹・弁尖に分けてRNAseqによる遺伝子発現解析を実施した。外科的大動脈弁置換術を受けた患者の大動脈弁や大動脈弁硬化から中等症までの病理組織を解析した。
|
Strategy for Future Research Activity |
大動脈弁狭窄症患者の石灰化の程度や局在を心臓CTのデータをもとに解析し、弁輪・弁腹・弁尖に分けて解析したRNAseqによる遺伝子発現解析データや病理組織を統合して、心臓の石灰化を規定する遺伝子を同定する。
|
Causes of Carryover |
現在ヒト大動脈弁狭窄症患者の大動脈弁を多数保管している状況である。費用対効果を考慮し、得られた検体をまとめてRNAseqの追加解析及び必要に応じて単細胞遺伝子発現解析を実施する予定であるため、2023年度には使用せず、来年度に使用することを考慮している次第である。
|