2023 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子関連情報を用いた重症心不全の予後予測法の確立と病態解明を目指す研究
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23K07519
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
渡邉 琢也 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (20627509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 泰正 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (80747072)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 重症心不全 / 原発性心筋症 / 植込型補助人工心臓 / トランスクリプトーム / プロテオーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、遺伝子関連情報から重症心不全患者の遺伝子変異に基づく病態発言機序と重症度の評価法を確立することである。具体的には下記の二つの点について研究を実施する。①遺伝子解析によって同定される遺伝子変異と病態発現機序を解明する:新たに心臓移植医療や植込型補助人工心臓治療を要すると判断された対象者について、同意取得を得て研究組み入れを行っている。②植込型補助人工心臓装着に伴い心機能に関連する因子を心不全経過の経時的に検討し、左室心筋組織及び血液検体のトランスクリプト―ム解析及びプロテオーム解析によるmRNA及びタンパク質の変動情報と臨床経過との関連性を評価する:新たに補助人工心臓装着した対象者について、同意取得を得て研究組み入れを行い、検体収集をおこなっている。重症心不全治療の普及、推進及び治療効果の解明のためには、重症心不全医療が医療経済に与える影響を評価することは重要である。本研究課題の研究費を用いて、日本全国の循環器専門施設のデータベースをもとに植込型補助人工心臓を用いた治療にかかる医療費に影響する因子について検討し、2024年の日本循環器学会学術集会で発表した(Initial Hospitalization Costs of Implantable Left Ventricular Assist Devices:Analysis using the JROAD-DPC database)。また、植込型補助人工心臓の予後に関わる重大な合併症であるドライブライン貫通部感染症の新たな治療戦略について症例報告(Efficacy of catheter cleaning methods using intravenous indwelling catheter, 10% silver nitrate solution and a monofilament nylon thread for deeply progressed superficial driveline infections : case series)を発出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の目的は、遺伝子関連情報から重症心不全患者の遺伝子変異に基づく病態発言機序と重症度の評価法を確立することである。具体的には下記の二つの点について研究を実施する。①遺伝子解析によって同定される遺伝子変異と病態発現機序を解明する:新たに心臓移植医療や植込型補助人工心臓治療を要すると判断された対象者について、同意取得を得て研究組み入れを行っている。②植込型補助人工心臓装着に伴い心機能に関連する因子を心不全経過の経時的に検討し、左室心筋組織及び血液検体のトランスクリプト―ム解析及びプロテオーム解析によるmRNA及びタンパク質の変動情報と臨床経過との関連性を評価する:新たに補助人工心臓装着した対象者について、同意取得を得て研究組み入れを行い、検体収集をおこなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に研究組み入れとなった対象者の遺伝子関連情報について解析を進めていき、研究仮説に基づき、本研究課題の方向性に問題がないかを評価していく。初年度と同様に研究対象者の組み入れを進めていく。
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Causes of Carryover |
当該年度は、研究計画が研究対象者の組み入れと検体収集に従事していたために研究解析を実施するに至らず、研究費が次年度に繰り越しとなった。2024年度では研究解析を行っていき研究費を使用していく。
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