2023 Fiscal Year Research-status Report
QT延長とブルガダ症候群の合併を来すCa2+チャネル変異の機序解明を目指す研究
Project/Area Number |
23K07528
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
加藤 浩一 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70736983)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧山 武 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (30528302)
堀江 稔 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90183938)
豊田 太 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (90324574)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | カルシウム電流 / イオンチャネル / ブルガダ症候群 / QT延長症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
L型Ca電流の測定に関しては現在培養細胞での不活性化測定が進行中である。また、並行して患者由来iPS心筋細胞の確立、心筋への分化を行なっており、現在患者末梢血より樹立した細胞を凍結保存している。適宜解凍してパッチクランプ実験を必要時に実施する体制を構築中だが、凍結解凍後の細胞の生存率が低く、プロトコルを改善して対応中である。 電気生理学実験による不活性化の解析に続いて、チャネルクラスタリングの評価及びチャネル相互作用評価も予定しており、チャネル・チャネル間の結合を評価する手段として、①免疫共沈降法と、②In situ 近接ライゲーションアッセイの2種類の方法を準備している。 L型Caチャネル以上に相互作用に関する知見が得られているNav1.5を用いて、上記①②の実験系を準備・実施中であり、①に関しては問題なくNav1.5の共沈降が評価できている。今後L型Caチャネルにも応用する予定である。②に関してはまだコントロール実験を実施中の段階で、Nav1.5で安定して評価ができれば、L型Caチャネルでも同様のライゲーションアッセイを実施予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
iPS心筋細胞の樹立は完了しているが、凍結保存状態から電気生理実験へと持っていく過程での生存率が悪く、プロトコルに改善の余地がある。また、研究室移転に伴い電気生理実験機器が使用不能であった時期があるため、それも相まって研究進捗としてはやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
近接ライゲーションアッセイおよび共免疫沈降実験に関しては、予備実験を終え次第L型Caチャネルを用いた実験に移行する。 iPS細胞を用いた電気生理実験については、細胞培養のコンディションを改善して安定して電流記録ができるように調整を行う。
|
Causes of Carryover |
本年は細胞のコンディショニングが思うように進まなかったために電気生理実験の進捗が芳しくなかった。これに伴い必要物品の購入が先延ばしになった。次年度に購入して実験を進める方針である。
|
Research Products
(5 results)