2023 Fiscal Year Research-status Report
Validation of airway remodelling by three-dimensional cellular models using healthy/asthmatic cells and evaluation of drug efficacy.
Project/Area Number |
23K07662
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
磯谷 澄都 藤田医科大学, 医学部, 臨床教授 (10351032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今泉 和良 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50362257)
山本 直樹 藤田医科大学, バイオリソース室, 教授 (00267957)
平松 範子 藤田医科大学, バイオリソース室, 技術員 (10802209)
加藤 由布 藤田医科大学, バイオリソース室, 技術員 (50773412)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 喘息 / 気管上皮細胞 / 肺線維芽細胞 / 不死化細胞 / 薬効評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
独自手法で作製する不死化健常/気管支喘息患者由来の線維芽細胞ゲル層の上部に、健常または喘息患者由来不死化気管上皮細胞を培養して模擬気管上皮を形成し、他方インサートの下部には平滑筋細胞を播種した異なる疾患由来細胞で形成され、長期的かつ多施設で安定した反復実験が可能な新たな三次元培養気管支モデルを作製する。 2023年度では、まず健常者および喘息患者由来の三次元培養気管支モデルを作製するための基盤となる健常人および喘息患者由来の気管上皮細胞を入手し、不死化細胞株作製のための条件検討を行った。健常人および喘息患者由来の気管上皮細胞は、残念ながら日本では患者から直接採取することはできないため、欧米の研究用として販売されている健常人および喘息患者由来の気管上皮細胞を購入した。本年度においては、初代分離ではなく3継代程度されたロットしか入手することができず、かなりバラツキが大きなロットであったため、細胞品質が悪い状態であった。そこで、研究用細胞を販売している欧米の企業と直接交渉を行い、2継代目で、細胞のviabilityの良いロットを入手することができた。 健常人/喘息患者・慢性閉塞性疾患患者の肺線維芽細胞、および健常人/喘息患者由来の平滑筋細胞についても同様にviabilityの良いロットを入手できるよう、手配済みである。 さらに、分担研究者の山本が開発したらが報告した不死化遺伝子の発現を薬剤添加の有無で制御でき、遺伝学的に機能していないとされる部位に特異的に不死化遺伝子を導入できるベクターの更なる改良設計を行い、不死化ベクターの合成を外注依頼したところ、納品物に不備があり、納品遅延となってしまったため、健常人および喘息患者由来の気管上皮細胞の不死化細胞株樹立は2024年度から実施することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
不死化ベクターの合成を外注依頼したところ、納品物に不備があり、納品遅延となった。2024年5月の時点で不死化ベクターの一部は納品されたため、予定していた不死化遺伝子導入実験を2024年度から実施することとなった。 また、大学の施設運用の関連で、研究室を引っ越ししなければならなかったため、2023年11月から2024年1月の間は実質的な実験を行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 不死化細胞株の作製:健常人/喘息患者・慢性閉塞性疾患患者の肺線維芽細胞、および健常人/喘息患者由来の平滑筋細胞を準備する。これらの細胞と2023年度に準備した健常人および喘息患者由来の気管上皮細胞に対して、2023年度より設計・合成を開始した新たな不死化遺伝子の発現を制御でき、特異的領域に不死化遺伝子を導入できるベクターを細胞に導入し、発現制御が可能な不死化細胞株を作製する。これらの細胞を用いて気管支上皮三次元細胞モデルの作製を行う。 2) 気管支上皮三次元細胞モデルの作製:三次元培養方法にて、健常人由来細胞、喘息患者由来細胞、および慢性閉塞性肺疾患患者由来の気管支上皮三次元細胞モデルをそれぞれ作製し、由来細胞の違いによる比較検証を行う。インサートの外側には、不死化した健常人、または喘息患者由来平滑筋細胞を播種する。なお、平滑筋細胞はインサートの外側に播種する前に通常培養した細胞と伸展刺激などのメカニカルストレスをかけた細胞を用いて、平滑筋に対するメカニカルストレスがインサート内部の線維芽細胞や気管支上皮細胞に与える影響について、遺伝子やLC-MS/MSを用いたタンパク質発現解析を行う。
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Causes of Carryover |
入手したヒト肺由来細胞が品質不良のため、viabilityが低く細胞が増殖しなかったことから、再度ロット違いの細胞を入手するのに時間がかかってしまい、研究計画で予定していた種類の一部の細胞しか実際に培養実験を行うことができなかった。 また、2023年度において、大学の施設計画の予定で研究室が引っ越しをすることとなり、3ヶ月程度、実験を行う環境を再構築することができなかった。 さらに不死化ベクターの合成を外注依頼したところ、納品物に不備があり、2023年度内での納品ができず遅延となった。2024年5月の時点で不死化ベクターの一部は納品されたため、予定していた不死化遺伝子導入実験を2024年度から実施することとした。
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[Journal Article] Optical Biopsies Using Probe-Based Confocal Laser Endomicroscopy for Autoimmune Pulmonary Alveolar Proteinosis.2024
Author(s)
Okamura T, Morikawa S, Horiguchi T, Yamatsuta K, Watanabe T, Ikeda A, Maeda Y, Ina T, Takahashi H, Moriya R, Goto Y, Isogai S, Yamamoto N, Okachi S, Hashimoto N, Imaizumi K.
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Journal Title
Respiration
Volume: 103
Pages: 171-176
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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