• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

老化関連腎障害におけるTRPC依存的Ca動態による糸球体内微小炎症の制御機構解明

Research Project

Project/Area Number 23K07731
Research InstitutionKawasaki Medical School

Principal Investigator

長洲 一  川崎医科大学, 医学部, 准教授 (40412176)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 柏原 直樹  川崎医科大学, 医学部, 教授 (10233701)
城所 研吾  川崎医科大学, 医学部, 講師 (50435020)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywordsカルシウム / 糸球体上皮細胞 / 老化
Outline of Annual Research Achievements

腎硬化症(14.2%)が急激に増加 (20年間に2倍以上)している。腎硬化症には加齢および高血圧などによる動脈硬化が関与しており、循環器疾患の表現型と見なし得ることができる。この内皮機能障害を基盤とした加齢関連腎硬化症の本態は不明であり病態解明と治療開発が逼迫した課題となっている。本研究で「糸球体上皮細胞におけるTRPC5依存的Ca2+流入は老化関連炎症に関与しているか?」との命題を解明したい。
特に加齢による臓器障害の進行には炎症が共通経路であることが知られており、総称としInflammaging と呼称する。InflammasomeはこのInflammagingの中心的役割を担っているとの知見が積み重なってきている。我々も加齢腎の進展にInflammasome活性化が重要な役割を担うことを見出した。自然免疫システムの一つであるInflammsomeは腎障害進展に関与することが種々の動物モデルで解明されている。細胞内蛋白複合体により活性化するシステムであるInflammsome活性化によりprocaspase-1 がcaspase-1 に活性化され、前駆体からIL-1βやIL-18 に転換し炎症拡大を引き起こす。
研究としては糸球体上皮細胞特異的蛋白質であるPodocinのプロモーター下流にCre recombinaseを発現させたPodocin-Creマウスと、Ca2+感受性蛍光タンパクであるGCaMPのfloxマウス(GCaMP5)を交配させ、Pod/GCaMP5マウスを作成済みである。本マウスをAngiotensin II投与により糸球体上皮細胞におけるCa+流入が起こることがわかってきた。またin vitroの実験を行なっている。糸球体上皮細胞を単離してprimary podocyteを用いて検討を行なった。LPS刺激によりNfKb依存的遺伝子変化をqPCRで評価している。その結果IL6などの遺伝子発現が上昇するが、TRPC5阻害薬ではその上昇が顕著に抑制される。またこの現象はTRPC6阻害薬では起こらないことからTRPC5特異的な経路であることがわかる。
現在さらにin vivoでその現象が再現されるかを検討続けている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

糸球体上皮細胞特異的蛋白質であるPodocinのプロモーター下流にCre recombinaseを発現させたPodocin-Creマウスと、Ca2+感受性蛍光タンパクであるGCaMPのfloxマウス(GCaMP5)を交配させ、Pod/GCaMP5マウスを作成済みである。本マウスをAngiotensin II投与により糸球体上皮細胞におけるCa+流入が起こることがわかってきた。またin vitroの実験を行なっている。糸球体上皮細胞を単離してprimary podocyteを用いて検討を行なった。LPS刺激によりNfKb依存的遺伝子変化をqPCRで評価している。その結果IL6などの遺伝子発現が上昇するが、TRPC5阻害薬ではその上昇が顕著に抑制される。またこの現象はTRPC6阻害薬では起こらないことからTRPC5特異的な経路であることがわかる。
現在さらにin vivoでその現象が再現されるかを検討続けている。

Strategy for Future Research Activity

現在、TRPC5の発現制御機構に着目し検討を行なっている。ある核内受容体を抑制するとTRPC5の発現が低下することがわかってきた。現在さらに詳細を検討するべくRNA-seqを行い解析中である。

Causes of Carryover

マウスの交配に時間がかかったため一部の組織解析が翌年に持ち越しとなった。またsingle nuclei RNAseqの納品時期を鑑みて年度が超えた時点での研究遂行を予定している。概ね進捗に影響はない。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi