2023 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive analyses of the pathogenesis of chemical vitiligo, a form of vitiligo, and development of new treatment methods
Project/Area Number |
23K07779
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
鈴木 民夫 山形大学, 医学部, 教授 (30206502)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 化学白斑 / マウスモデル / CDH13 / xCT / 細胞死 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々がこれまでにロドデンドロール(RD)白斑患者と白斑未発症のRD消費者(コントロール)DNAを用いてGWASを行い、カドヘリン13(CDH13)をRD白斑感受性遺伝子として明らかにした。CDH13は皮膚では基底細胞の基底側に局在している5)が、正常皮膚ならびに白斑発症に関わる役割は全く不明である。 そこで、Cdh13ノックアウトマウス(Cdh13KO)を作成してCDH13の皮膚における機能解析を行った。一般に、マウスの体幹の皮膚にはメラノサイトが存在しないため、色素異常症の研究には不向きである。そこで、我々は以前に表皮基底層にメラノサイトが存在するヒト皮膚型マウス(hk14-SCF/HRM)を開発した。今回、まずは、このマウスにCdh13ノックアウトマウスと掛け合わせたマウス(Cdh13-/hk14-SCF/HRM、以下Cdh13KO)を作成することとし、その結果、Cdh13KOマウスを作成することができた。次にこのCdh13KOマウスを用いて、RDに対する白斑発症に対する感受性を調べた。Cdh13KOマウスに背部にRD30%溶液を週に5日間、4週間、外用した。その結果、予想に反して、白斑発症したマウスの数、および発症した白斑の程度は、コントロールマウスでは同程度であり、RDに対する感受性に有意差が認められなかった。また、同様の実験を行ったxCTKOマウスの場合もRDに対する感受性に有意差が認められなかった。。感受性亢進が認められなかった理由について、現在、精査中である。 RDによる細胞死がフェロトーシスではないかという仮説に対して、フェロトーシスの特異的な抑制剤(フェロスタチン-1)をメラノサイトに添加する実験においては、細胞死が抑えられず、フェロトーシスの関与は否定的と結論できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Cdh13やxCTの各ノックアウトマウスとヒト皮膚型マウスを掛け合わせたモデルマウスの確立については予定通り進んでいるが、その後のモデルマウスを用いてRD感受性を調べた実験では、予想に反して感受性の亢進が確認できなかった。現在、実験条件を変えて、原因について精査中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、各種モデルマウスの繁殖を進めながら、RDに対して白斑感受性が亢進する実験条件の検討を続ける。この段階をクリアできれば、その後に予定研究は順調に進むことが期待できる。 RDによるメラノサイトの細胞死の解析については、フェロトーシスの関与は否定的であることが明らかとなり、別の機序による細胞死を検討してする。
|
Causes of Carryover |
今年は招待されたため、旅費を使用しなった。来年以降に旅費として使用する予定である。消耗品については、研究が予定よりも遅れたため、購入してない物がある。次年度以降に購入予定である。
|