2023 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of semaphorin for standardization of GVHD prophylaxis with post-transplant cyclophosphamide
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23K07822
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
佐竹 敦志 関西医科大学, 医学部, 准教授 (50412028)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | セマフォリン4A / GVHD / 制御性T細胞 / 移植後大量エンドキサン |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスGVHDモデル(B6→BALB/c)を用いてGVHDを誘導した際、ホストにセマフォリン4A(Sema4A)が欠損したマウスを用いた場合、野生型マウスをホストとした場合と比較してGVHDが悪化し、Sema4A欠損ホストでは、野生型ホストと比較して移植後に制御性T細胞が減少していることを確認できている。 移植後大量エンドキサンを使用した場合、野生型ホストではGVHDが軽減され一定の生存率が得られるのに対して、同条件で移植したSema4A欠損ホストではGVHDが増悪しGVHDによる死亡が増え、生存率が悪化することを明らかにした。移植後大量エンドキサン療法によるGVHD予防を行なった場合、活性化T細胞と比較して制御性T細胞は温存されることがGVHD抑制できる一因であると考えられている。このことから、Sema4A欠損ホストでは野生型ホストと比較して、移植後に制御性T細胞が減少しているため、移植後大量エンドキサンによるGVHD抑制効果が得られにくいと推測された。病理組織学的評価でも消化管や肝臓などでGVHDの評価を行っており、今後は制御性T細胞の比率や絶対数を含めて免疫学的な評価を行いGVHDの程度を評価していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Sema4A欠損マウスをホストに使用した場合、移植後大量エンドキサン療法によるGVHD抑制効果が得られにくいことを明らかにすることができ、今後の免疫学的な解析予定が立てられた。
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Strategy for Future Research Activity |
移植後大量エンドキサン療法を行った後の、ホスト由来Sema4Aが移植後大量エンドキサン療法実施後の移植後免疫機構(T細胞分画、サイトカイン産生T細胞比率や血清中サイトカイン解析等を行う)へ及ぼす影響を解明する。また、ホスト中のSema4A発現細胞のうち、移植後のGVHD制御や移植後大量エンドキサン療法の効果発現に関わる細胞サブセットを解明するため、Sema4Aを発現している樹状細胞の解析を移植後マウスを用いて解析する。移植の前後での変化や、特定のサブセットを抗体による除去後に移植することで制御性T細胞比率やGVHDに及ぼす影響を明らかにしていく予定である。
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