2023 Fiscal Year Research-status Report
IgE架橋を近接ライゲーションアッセイで捉える高感度セルフリーアレルギー試験の開発
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23K07896
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
秋山 晴代 帝京平成大学, 薬学部, 准教授 (50420229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗坂 知里 帝京平成大学, 薬学部, 助教 (00846785)
中村 亮介 国立医薬品食品衛生研究所, 医薬安全科学部, 室長 (50333357)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | EXiLE法 / 架橋 / FcεRI / 近接ライゲーションアッセイ / セルフリー |
Outline of Annual Research Achievements |
アレルギー試験法EXiLE法は、ヒトの高親和性IgE受容体(FcεRI)を発現させた培養マスト細胞株を、アレルギー患者血清(IgE)で感作し、抗原添加後の細胞の活性化をルシフェラーゼアッセイにより検出する手法で、高感度にIgEの架橋活性を評価できる画期的な試験法である。しかし一方で、EXiLE法には一部の血清や抗原が細胞障害性を示し正確な測定が出来ない場合があることを見出している。そこで本研究では、細胞障害性を克服した上で架橋活性を評価しうる、セルフリー型高感度アレルギー試験法の開発を目指す。具体的には、2種類のOligo DNAプローブ融合FcεRI α鎖を作製し、近接ライゲーションアッセイ法を利用してセルフリー条件下IgEと抗原結合により導かれるFcεRIの架橋を、ローリングサークル増幅で得られる環状DNA量をリアルタイムPCR法で評価する、新しいアレルギー試験系を開発する。 令和5年度は、セルフリーEXiLE法の材料作製にあたり基本方針を立案した。まずヒトFcεRI α鎖の細胞外ドメインまでを可溶化した状態で発現させ、そのC末端にオリゴヌクレオチドプローブを結合させることにした。FcεRI α鎖の細胞外ドメインにリジンを結合させた配列をデザインし、FcεRI α-ECK配列を作製した。次年度は、pcDNA3.1(+)ベクターに上記インサート配列を挿入し、動物細胞タンパク質合成システムによりリコンビナントタンパク質を調製する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
消耗品が入手困難であったこと、さらに突発的な検査業務が入ったことにより、研究時間が大幅に減少したため、当初の予定どおりに検討が進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、pcDNA3.1(+)ベクターにFcεRI α-ECK配列を挿入し、動物細胞タンパク質合成システムによりリコンビナントタンパク質を調製する。
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Causes of Carryover |
消耗品が入手困難であったこと、さらに突発的な検査業務が入ったことにより、研究時間が大幅に減少したため、当初の予定どおりに検討が進まなかった。次年度は「今後の研究の推進方策」に沿って計画を進め、研究費を活用していく。
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