2023 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of drug resistance mechanisms of multidrug-resistant respiratory-associated filamentous mycoses and their application to diagnosis and therapy
Project/Area Number |
23K07936
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
梅山 隆 国立感染症研究所, 真菌部, 室長 (20360696)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 薬剤耐性 / 真菌症 / 糸状菌 / ゲノム編集 / ゲノム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
深在性真菌症の中でも侵襲性肺アスペルギルス症とムーコル症を含む糸状菌感染症は、最も有効とされている治療薬を用いても致命率が50%を超える。薬剤耐性による難治化が臨床上大きな問題となっているだけでなく、環境中にも耐性株が拡散して世界規模の課題になっているが、薬剤耐性機構の詳細は未だ明らかになっていない。 本研究は、ゲノム編集技術を用いた多剤耐性病原糸状菌のアゾール耐性機構の検証、ゲノム編集技術を用いた変異株ライブラリ作製とスクリーニングによるアムホテリシンB耐性に関係する遺伝子探索、により多剤耐性糸状菌の薬剤耐性メカニズムを解明し、早期耐性検出法と新しい治療法の開発に貢献する。 令和5年度では、対象としていたLomentospora属やCunninghamella属以外に、多剤耐性病原糸状菌であるFusarium属に関して、所属施設保有の25菌株のゲノム解析を行った。Nanopore long read sequencer MinIONを用いて配列情報を取得後、全ゲノムを利用した分子系統解析および菌種再同定を行った。薬剤耐性に関する遺伝子を抽出して比較を進めている。 アスペルギルスCRISPRライブラリについては、Aspergillus fumigatusに導入したライブラリの評価を行った。導入した菌体からDNA回収後に、20 bpの認識配列をPCR増幅し、次世代シーケンサーで配列を取得し、レファレンスゲノムへのマッピングにより、導入した10403種類のうち約2500種類の配列を確認できた。導入効率を上げるために検討を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Aspergillus以外の菌種において、ゲノム編集技術の導入が予想通りに進んでいない。基盤情報としてのゲノム解析は順調に機能している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、A. fumigatusのCRISPRライブラリを用いた薬剤耐性に関する遺伝子スクリーニングを行う。Lomentospora属、Cunninghamella属、Fusarium属へのゲノム編集技術の導入を試み、薬剤耐性関連遺伝子の解析を進める。
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Causes of Carryover |
年度末納品等にかかる支払いが、令和6年4月1日以降となったため。当該支出分については次年度の実支出額に計上予定であるが、令和5年度分についてはほぼ使用済みである。
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