2023 Fiscal Year Research-status Report
Overcoming antibody-mediated rejection by regulating follicular T cells and memory B cells/plasma cells
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23K08048
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
井手 健太郎 広島大学, 病院(医), 講師 (50511565)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 抗体関連型拒絶反応 / 濾胞性ヘルパーT細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
抗体関連型拒絶反応 (ABMR) は移植臓器廃絶の主要な原因の1つであり、ドナー特異的抗HLA抗体 (DSA) の存在はABMRの危険性を高める。従って移植前のレシピエント血清中にDSAが高度に存在する場合は、移植禁忌とされている。我々はこのような高感作移植希望患者に対して、B細胞分化様式に即した脱感作療法を独自に考案し、DSA産生を制御し移植を可能とさせた。しかし移植後に新規に産生されたDSA (de novo DSA) によるABMRに対しては、治療法が確立されておらず、新規治療法の開発が望まれている。我々は濾胞性ヘルパーT細胞 (Tfh)と記憶B細胞および形質細胞を制御することで、de novo DSA産生が抑制される可能性についての知見を得た。本研究では高感作マウスモデルでB細胞分化様式に即した新規DSA産生制御法について検証し、今後の実臨床への応用を目的とした。 C57/BL6マウス (class I H-2Kb)にBalb/cマウス (class I H-2Kd) 由来の皮膚を2回移植することで、抗ドナー抗体を有するマウスが作製する可能となる。この感作マウスの末梢血および脾臓内のTfh細胞(CD4+CXCR5+PD-1+)の動態を解析した。その結果、感作が不十分であったためか抗ドナー抗体の検出が不良であったマウスではTfh細胞の検出はできなかったが、抗ドナー抗体の検出が可能であったマウスでは、末梢血にTfh細胞の検出が可能であった。今後、抗ドナー抗体の検出が可能であったマウスに対して、CTLA4-Igや抗CD20抗体を投与し、末梢血および脾臓内におけるTfh細胞(CD4+CXCR5+PD-1+)の動態を解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
自研究室における研究協力者の変更により、動物実験およびフローサイトメトリー手技の習得に想定外の時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
動物実験およびフローサイトメトリー手技の習得が終了したので、今後はCTLA4-Igや抗CD20抗体を投与し、末梢血および脾臓内におけるTfh細胞(CD4+CXCR5+PD-1+)の動態解析、感作マウスに各種薬剤投与した後のDSA推移の解析、薬剤の最適な組み合わせおよび投与のタイミングを検討し、新規治療法を立案する。
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Causes of Carryover |
研究進捗が遅れ、マウスや試薬など予定よりも使用量が少なくなったため、次年度使用が生じた。令和6年度は、令和5年度実施予定であった薬剤投与後の末梢血および脾臓内におけるTfh細胞の動態解析を行った後、令和6年度実施予定である感作マウスに各種薬剤投与した後のDSA推移の解析などの研究を実施するため、マウスや試薬などの購入に使用する予定である。
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[Presentation] Anti-donor T cell responses are not necessarily attenuated during CMV infection in kidney transplant recipients.2023
Author(s)
Kentaro Ide, Asuka Tanaka, Yuka Tanaka, Ryosuke Nakano, Hiroshi Sakai, Kosuke Ono, Tetsuya Mochizuki, Ryosuke Arata, Keishi Hakoda, Koki Imaoka, Sotaro Fukuhara, Tomoaki Bekki, Hiroyuki Tahara, Masahiro Ohira, Hideki Ohdan
Organizer
The 18th Congress of the Asian Society of Transplantation
Int'l Joint Research